『私の庭』 花村萬月

私の庭
私の庭

posted with amazlet on 06.10.06
花村 萬月
光文社

 時は幕末の大政奉還が行われた後のこと。浅草で浮浪している権は三つ葉葵の印籠を持った爺と二人暮らし。権はとにかく考える、そしてどん欲に知識を吸収していく。いつ死んでもいいと思っているだけに肩に力が入っていなくて欲もないから女に男にもてる。幕末でありながら混沌とした世界とは違い色街吉原での生活ぶりが不思議とおもしろい。示現流の男を襲うシーンなどは迫力満点であの蜻蛉といわれる構えから一撃必殺がいつくるかいつくるかと思いながら読むのは楽しい。示現流の凄さは北方謙三氏に作品で散々読んでいたが、萬月氏の表現もなかなか。権が力が入っていないだけに不思議な感じはするがおもしろい。坂崎が死んで爺が死んで、権は蝦夷地に向かうところで話は終わる。今後は蝦夷地で新しい展開になるわけだが時代背景から察すると土方歳三が函館に渡るあたりと前後するのでその辺が出てくるかもしれないね。

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