『粗茶を一服―損料屋喜八郎始末控え』 山本一力

 『損料屋喜八郎始末控え』シリーズの3作目。江戸時代、役人は役によって給料が決まっているが、その給料で下僕など屋敷にいる使用人達を養っていかなければ行けない。決まった金額しか入って来ないのに出て行くものが多くなれば当然借金になる。米を買っても代金が払えない役人が増えていく。札差と呼ばれる米問は、お役人借金を踏み倒す棄損令という法によって多くの多額の損害を受ける。お金をいっぱい持っている札差がお金を贅沢に使って町が潤っていたのに、札差が使わなければ町にお金が流れない。収入が無ければ食べるものや贅沢を我慢するしかない。そうやってお金が回らなくなると不況になる。幕府は棄損令の補填というわけではないが、お金をじゃんじゃん造ってそれを元手に庶民に米を無料配布するという政策を打ち出す。
 金持ちの札差にも悪いやつがいて、足の引っ張り合いを企てる奴らが出てくる。そんな、奴らの計画を未然に防ぐのが損料屋喜八郎の仕事。シリーズものなのでこの作品だけではピンとこない部分が多いので、読むならばシリーズ第一弾の『損料屋喜八郎始末控え』から読むことをお奨めします。


  
 

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