EIGHT-JAM 2026年10月11日「山下達郎特集」音楽へのこだわりはExcelにも表れる

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先週のEIGHT-JAMは山下達郎特集だった。今回も本人は声だけの出演。それでも、話を聞いているだけで十分に面白い。普段あまりテレビに出ない人が、ライブや音作りについてここまで細かく話してくれる。自分用の記録として残しておきたい回だった。

ソロデビュー50周年、37年ぶりのライブアルバム

今回の特集の中心にあったのは、2026年10月14日に発売されるライブアルバム『JOY 2』だった。前作『JOY』から37年ぶり。2008年から2025年までの18年間、600公演以上の音源から38曲を選んだという。

600公演以上という数字だけでも気が遠くなるが、番組を見ていると、山下達郎にとってライブはその場で終わるものではないことが分かる。演奏したあとに聴き直し、記録し、次へつなげる。ライブアルバムは、その長い作業の中から選ばれた記録でもある。

スタジオには本間昭光、Omoinotakeの藤井怜央、緑黄色社会の穴見真吾、Penthouseの大島真帆が出演。吉井和哉、山内総一郎、渋谷龍太、Vaundyからの質問に加え、竹内まりやのコメントもあった。世代の違う音楽家が、山下達郎のライブと楽曲をどう聴いているのか。それもこの番組らしい面白さだった。

600公演以上を記録したExcel

いちばん印象に残ったのは、ライブの記録をExcelで管理しているという話だった。

公演が終わると、その日の演奏を聴き、曲ごとに評価や気づいたことを残す。報道によると、4つ星や5つ星を付け、うまくいったところや間違えたところも記録しているという。『JOY 2』の選曲でも、この蓄積が使われた。

職人という言葉で片づけてしまえば簡単だが、感覚だけではない。自分の演奏を聴き直し、記録して、比較できる形にしている。600公演以上も続けてきたからこそ、あとで「よかった気がする」ではなく、その日の状態をたどることができる。

山下達郎のこだわりは、音の中だけにあるのではなかった。記録の残し方にまで表れていた。

まずボーカルで選ぶ

ライブアルバムに収録する音源は、まずボーカルを優先して選ぶという話も興味深かった。

これまでに作った曲は300曲以上。ライブで演奏する自作曲は70〜80曲ほどで、カバーまで含めると100曲を超えるという。その膨大な音源の中から、前作と重ならないようにしながら38曲を選ぶ。演奏全体の完成度だけでなく、歌がどう残っているかを最初に見るというのは、やはり歌い手なのだと思う。

若い頃よりも、現在のほうが平均的な出来は高いとも話していた。若い頃は飲んだ翌日、ライブの最初の30分ほど声が整わないこともあったという。年齢を重ねれば声は単純に衰える、と考えがちだが、経験と日々の管理で演奏の質を上げている。この話にも説得力があった。

「再現性」と「裏切り」

番組で出てきた「再現性」と「裏切り」という言葉も、山下達郎のライブをよく表している。

レコードを作って世に出した以上、ライブでも聴き手がその曲だと感じられる音を届ける。一方で、録音したものをそのまま再生するだけではライブにならない。曲のよさを保ちながら、その場でしか聴けない変化を入れる。

再現することと、予想を裏切ること。一見すると反対に見える二つを、どちらも大切にしている。長く演奏してきた曲でも古くならない理由は、こういうところにあるのかもしれない。

声だけだからこそ、話に集中できた

今回も山下達郎は声だけの出演だった。姿が映らないことを物足りなく感じる人もいるかもしれないが、僕はむしろ話に集中できた。

どうして今ライブアルバムを出すのか。何を基準に音源を選ぶのか。ライブでは録音作品とどう向き合うのか。華やかな映像より、本人の言葉と音楽が中心にある。音を仕事にしてきた人の特集として、それも合っていたように思う。

まだ聞きたい話があると思っていたら、山下達郎の50周年特設サイトでは、10月18日のEIGHT-JAMも「山下達郎特集 完結編」と案内されている。今回だけでは終わらない。次回も忘れずに見ておきたい。

番組と作品の公式情報

※この記事は、2026年10月11日放送のEIGHT-JAMを見た自分用のアーカイブです。

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