『容疑者Xの献身』 東野圭吾

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容疑者Xの献身
直木賞受賞作品と言うことで期待して読んだが、例に漏れず期待はずれでした。と言ってもつまらないわけではなくて、十分面白けどそんなに?と言う感じ。東野圭吾氏の作品は何冊か読んだことがあるが、ピンと来ないというかはまらないというか。他の作品も読みたいと思わせてくれない。
今回の『容疑者Xの献身』も実に良く書かれていると思う。パズルのピースのようにひとつひとつのピースを読者は拾ってマスに埋めていく。作家の意図したようにピースを埋めて行くがなにか釈然としないモノを感じる。それでも、ピースを埋めて行くと出来上がったモノは違ったモノだった。最初に渡されたマスが違うのだから仕方がないのだろうけど、わかる人には渡されたマスが違うと気が付くと思う。僕は気が付かずに最後で「あっ」って思ったが、会社の女性は半分読んだところでピースを埋めているマスが違うと気づいたと言っていた。実に良くできていると思ったのは間違ったマスを渡していますよというサインが出ているのに、先入観で「そうではない」と思ってしまい、釈然としない何かがわからないというところかな。最後のシーンも僕には理解出来なかった。自分から進んで相手の中に入って、よかれと思ったことが逆に相手もより負担をかけているのに。まあ「純粋」と言ってしまえばそうなのかもね。

コメント

  1. 男を磨く旅 より:

    「容疑者Xの献身」東野圭吾著、読んでみました。

       「容疑者Xの献身」東野圭吾著、読んでみました。「東野圭吾」著、10作目。図書館で随分前に予約したのがようやく順番になり…