といっても僕の事ではないですよ。
昨日、帰りのバスで僕の隣に座った50歳代と思われる身だしなみのいい男性が夢中になって本を読んでいた。僕も本を読んでいたので最初は気がつかなかったが、停留所が近くなったので本を閉じて降りる準備をした。一番後ろの端の席に座ったので、隣の男性には席を外してもらわないと出られない状態で、ボタンを押して降りる意志を示した。バスが止まって僕が立ち上がっても隣の男性は気がつかず「スミマセン」といったら立ち上がってくれた。その時に本のカバーを見たら『愛の流刑地』の上巻だった。読んでいたのは上巻の中程だったので主人公の菊治と人妻の冬香が知り合って間もない頃かもしれないな。
人の気配を察することも出来ないほど夢中に本を読んでいたが、『愛の流刑地』は男性が読むと面白いというか都合がいいような小説だと思った。渡辺淳一先生の話は年上の男性と清楚な女性とか躾けの行き届いた女性が愛に溺れる話が多いんだよね。僕は最近の作品よりも昔の作品の方が好きだな『桜の樹の下で』『うたかた』『無影燈』『ひとひらの雪』など。
渡辺淳一先生の作品
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