垣根涼介の『君たちに明日はない』シリーズ2です。主人公はリストラ請負会社『日本ヒューマンリアクト』の勤務する村上真介。彼は依頼された会社に出向き、リストラ候補に向き合う面接官。リストラ対象者を通して仕事とは何か、人生とは何かを考えるところがこのシリーズの面白いところでもある。
今回の対象者は百貨店の外商、保険会社の社員、消費者金融の店長、温泉ホテルの客室係、最後の「人にやさしく」は真介の彼女・陽子の会社での人事採用について。
表題になっている『借金取り王子』が一番面白かった。なんか、ホロっとさせられる展開に弱いんだよね。それと、話の持って行き方が絶妙で一気に読んでしまった。この作品に限らず特定の分野での描写が秀逸で面白い。分かる人だけが楽しめるというのもいいね。
『借金取りの王子』は5作品の連作になっています。
- ACT 1.二億円の女
- ACT 2.女難の相
- ACT 3.借金取りの王子
- ACT 4.山里の娘
- ACT 5.人にやさしく
リストラはいつの時代でもあるだけに明日は我が身ですね(^^ゞ
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