テーラーメイド ドライバーの進化(2020年~2026年)

Golf

テーラーメイドのドライバー技術は、空気抵抗の削減から始まり、素材の革新、そして慣性モーメントの極大化へと年々進化を遂げてきました。主な進化の過程と成果は以下の通りです。

1. 空力性能の追求とヘッドスピードの向上(2020年)

『SIM』シリーズでは、スイング中の空気抵抗を減らす新たなヘッドシェイプを採用しました。特にダウンスイングで最も加速する局面での抵抗を抑えるため、「イナーシャ ジェネレーター」をスイング軌道に合わせて斜めに搭載し、ヘッドスピードのアップに成功しました。

2. マルチマテリアル構造の革新(2021年)

『SIM2』シリーズは、従来のチタンに代わり、比重の軽いアルミニウムを用いた「フォージドミルドアルミニウムリング」と「フルカーボンソール」を導入しました。これにより生み出された余剰重量をヘッド後方のウェイトに配分することで、低・深重心化と慣性モーメントの向上を両立し、スイートエリアを大幅に拡大させました。

3. カーボンウッド時代の幕開け(2022年〜2023年)

22年の歳月をかけて開発された『STEALTH(ステルス)』シリーズにより、チタンフェースの限界を超えた「60層のカーボンツイストフェース」が登場しました。
• 成果: フェース重量をチタン比で約44%軽量化し、エネルギー伝達効率を最適化することで、SIM2を凌駕するボール初速を実現しました。
• 深化: 翌年の『STEALTH 2』では、カーボン容量を他素材以上に拡大し、飛距離と寛容性を組み合わせた「FARGIVENESS(ファーギブネス)」を提唱。より再現性の高いショットを可能にしました。

4. 慣性モーメント10Kとやさしさの基準(2024年)

『Qi10』シリーズでは、カーボンウッドの可能性をさらに追求し、テーラーメイド史上最高となる慣性モーメント10,000(10K)を達成しました。クラウンの97%をカーボンで構築する「インフィニティカーボンクラウン」を採用し、圧倒的な直進性と正確性という新たな世界基準を確立しました。

5. 重心設計の最適化と有効打点エリアの拡大(2025年)

『Qi35』シリーズは、重心位置をフェース中心付近まで下げることに成功しました。これにより有効打点エリアが大きく広がり、ミスヒット時でも初速が落ちにくく、誰もが体感できる「新たな飛びのエリア」を解放するという成果を上げました。

6. 4次元のスピードと精密フィッティング(2026年)

最新の『Qi4D』シリーズでは、フェース・シャフト・ヘッド・フィッティングの4つの次元(4Dimension)を追求しています。
• 成果: 過去20年間の膨大なショットデータを分析し、スイング時のフェース開閉タイプに合わせた新「REAX(リアックス)」シャフトを共同開発しました。個々のゴルファーのスイングに合わせてスピードを最大化する「オーダーメイド・スピード」という概念を具現化しています。
テーラーメイドの技術進化は、「重い金属の鎧を脱ぎ捨て、カーボンという軽くて強い翼を手に入れた航空機」の歴史に例えられます。機体(ヘッド)を軽くして自由な設計を可能にし、さらには操縦士(ゴルファー)のスイングに合わせて翼(シャフト)を最適化することで、誰もが速く、安定して遠くへ飛べる時代を切り拓いてきたと言えます。

【図解】テーラーメイド ドライバーの進化の系譜

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