『金利が上がると株価が下がる』ということでS&P500と10年債の関係を見てみると、今年に入って利上げが始まると株価が下がり始めていますね。FRBはインフレ対策としてFF金利をあげているので株価が下がるという現象が続いています。また、FRBは量的緩和(QE)を止めて量的引き締め(QT)を始めたのでその効果がジワジワ出ているようです。専門的なことは分からないのですが、FRBは購入した債券が償還を迎えると、さらに債権を買うらしいですがQEでは債券を買わないみたいです。すると、債券の大口の買い手がいないので債券価格が上がるらしいです。
FF金利の見通しを見ると、2021年9月では翌年の2022年9月から上げますと言っていましたが、2021年12月では2022年6月から上げますと早まりました。そして、2022年3月には5月から金利は上げますとさらに前倒しに。これを見ると、金利上昇と株価下落が連動しているのが分かります。FedWatchを常に監視している人はこの辺りが分かっているのでしょうね。
ということは、金利上昇が止まると観測できた段階で株価は上がる?と思いたいところですがFF金利の落としどころが分かるまではでは株価は下がり続けるでしょうね。FRBはインフレを抑えたいので各種の経済指標でインフレ率が落ちて来たのを確認してから金利を決めてくるはずです。FedWatchはあくまでも予測ですが、これにS&P500は連動しているようです。
FRBは1月5日、21年12月開催の金融政策決定会合である米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公表しました。そこで明らかになったのは、FOMC参加者が従来想定よりも早く、かつ速いペースで利上げすることや、利上げ後しばらくして「量的引き締め(QT)」に動くことが適切との判断を示していた点です。前のめりにも見えるFRBの背中を押しているのは、39年ぶりの上昇率となった消費者物価指数(CPI)などが示すインフレの加速です。過度にインフレが進むと景気を大幅に後退させるリスクがあります。これは過去の歴史が証明しています。最近の物価上昇は当初、一時的な事象と考えられていましたが、いまとなっては様々な要因が重なり持続性のある経済現象と受け止められています。さてQTの話に戻りますが、これは英語の「Quantitative Tightening」の頭文字をとった略称で、量的金融緩和(Quantitative Easing=QE)を解除することを意味します。QE政策で中央銀行が市場から買い入れた国債などの金融資産について、満期を迎えた債券の再投資を停止して償還させたり、保有資産を売却したりすることにより、QEによって拡大したバランスシートを段階的に圧縮させることをQTといいます。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う景気悪化を受け、FRBは20年3月に政策金利をゼロ%近辺まで引き下げるとともにQEを含む大規模な金融緩和を実施しました。金融緩和の効果があらわれ始めたため、FRBは現在、多額の金融資産買い入れを減らすテーパリングを実施していますが、QEは続いている状態です。そのQEは3月にも終了する予定ですが、QE終了後にそれほど間をおかず、積み上がったバランスシートを縮小させるQTにも踏み込む可能性が意識されています。
FRBの保有資産は現在9兆ドル弱と、20年3月の4兆ドル台から2倍強に膨らんでいます。QTは9兆ドル弱に膨らんだこの保有資産を徐々に減らしていき、バランスシートを圧縮していこうというものです。FRBは今年3月のQE終了後に利上げを決めると見込まれていますが、合わせてQTも実施することになれば、金融市場にとっては2重の引き締め圧力がかかることになります。
引用元:moneyworld.jp
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