『牡丹酒』 山本一力

BOOK
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牡丹酒
牡丹酒

posted with amazlet on 07.01.15
山本 一力
講談社
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 正式なタイトルは『深川黄表紙掛取り帖(二)牡丹酒』となっていて深川黄表紙掛取り帖のシリーズ2作目ということになる。今回も手に職をもった蔵秀、宗佑、辰五郎、雅乃の4人が活躍するわけだが、それぞれ自分の仕事を持ちながらも人のために大きな事に力を貸すという人情味あふれた話。蔵秀の父が四国に木材の買い付けに行き、その時に出会った酒「名酒・司牡丹」に惚れ込んだ人々の話。
 山本一力さんの作品はテンポが良くてよけいな描写がないのがいい。ともすると物足りなさを感じることもあるけど、そこは氏の話の上手さや、食べ物の表現の美味さに魅了されて読み終わってみれば満足、満足。今回は酒盗、うどん、鰹のタタキ、鰻の蒲焼きと出てくるが酒盗がとにかく美味そうに書かれている。これは、ちょっと食べたくなったね。

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