『四度目の氷河期』 荻原浩

BOOK
四度目の氷河期
四度目の氷河期

posted with amazlet on 07.01.23
荻原 浩
新潮社

 人生を語るには、早すぎるなんて言わせない。ぼくは今日から、トクベツな子どもになることにした―何をやっても、みんなと同じに出来ないワタルは、ある日死んだ父親に関する重大な秘密を発見する。その瞬間から、少年の孤独なサバイバルゲームは始まった。「自分」を生きるため、本当に大切なことって何?『明日の記憶』の著者が描く、今ここにいることの奇跡。感動青春大作。17歳の哀しみと温もりが、いま鮮やかに甦る。

 主人公のワタル少年は母とふたり暮らし。転校してきた小学校では風貌が回りの子供たちと違うのでいじめられてばかり。金髪でハナが高くて背が大きくて。自分の父親は誰なのか?母はおしえてくれない。母が持っている書物からもしかしたら僕は遺伝子操作されたクロマニヨン人の子供かもしれないと思ってしまう。という突拍子もない発想がこの物語の軸になるのだが、そこは荻原氏の作品。ユーモアがたっぷりで男だったら誰もが成長過程で通る悩みをたっぷりと書いてある。ちん毛が生えたとか、初勃起、夢精、初キッス。悩みながらもワタル少年が成長していく過程はどこか僕も同じような経験をしているので懐かしく思えた。