『風化水脈 新宿鮫Ⅷ』 大沢 在昌

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 新宿鮫で登場した真壁が出所してきた所から話が始まる。鮫島は高級車窃盗団の捜査をしている。捜査の途中で知り合った駐車場の管理人大江。登場人物が複雑に絡み合って最後にはスッキリほどけて行くのは相変わらずだが、今回は新宿という街を掘り下げているだけにストーリーから外れた描写が多いのがちょっと余計かな。
 これで、新宿鮫シリーズは1~9まで全て読んだが少しずつ終わりに近づいているような気がする。風化水脈で真壁が、狼花で仙田と香田が話から外れた。このあとは桃井の定年と晶との関係、最後に宮本の遺書になる。さあ、あと何作続くのか。
【登場人物】
 鮫島 通称「新宿鮫」、新宿署防犯課 警部
 桃井 鮫島の上司、新宿署防犯課 警部
 藪  新宿署の鑑識係員
 真壁 関東共栄会藤野組
 矢崎 関東共栄会藤野組
 王 中国人組織 頭領
 陳 中国人組織 幹部
 周 中国人 陳の知り合い、
 大江 駐車場の管理人、元警官(久保川)
 若松雪絵 真壁の恋人
 深見=仙田=ロベルト・ムラカミ

コメント

  1. 楡周平「陪審法廷」

    楡周平著 「陪審法廷」を読む。
    このフレーズにシビれた。
     今回このような手紙をお送りしたのは、そのことをお伝えしたかったからです。そして、その重みを生涯…