物語は馬主とそのマネージャーの話ですが、一代で終わらないのが面白い。主人公の栗須は友人の山王に誘われて競馬場に行くはずだったが、社交的ではない性格なので競馬場には行かずに家で観戦。競馬に興味はないが、友人の父(馬主)が持つ競走馬と、元恋人で北海道の小さな牧場を家族経営している加奈子のところの生産馬が奇しくも同じレースに出走したので、友人にその2頭の馬券を依頼。そこから、物語が始まる。
ひょんな事から主人公の栗須がマネージャーを務める事になる山王耕造は、派遣会社のワンマン社長。競馬場にはド派手な格好で取り巻きを大勢連れて行く。って言うとモデルになる人物はあの人。大手生産牧場や勢いのある個人馬主、若手騎手やベテラン騎手など、モデルとする人物が目に浮かぶので面白い。
25年前ごろに馬券を買っていた人には凄く面白い本だと思う。競馬を最近始めた人でも面白く読める。真面目な語り口調と言うのも面白かった。泣ける物語なので人前で読むのがやばかったです。
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