ゴルフクラブのマークダウンについて
ゴルフクラブはマークダウンといって商品の価格が下がることがあります。すべてのメーカーがマークダウンをするわけではないですが、2023年はキャロウェイ、テーラーメイド、ピン、タイトリスト、コブラ、ブリヂストンゴルフ、ダンロップ、ヤマハ、ミズノなどがマークダウンをしました。
マークダウンとは
マークダウンとは発売から一定期間を過ぎた商品をメーカー主導で価格を下げることです。商品は仕入れ価格と販売価格があり、販売価格が仕入れ価格を下回ると利益がなくなってしまいます。ですから、マークダウンするときは仕入れ価格も下がります。マークダウンした時点で、メーカーからの商品供給は事実上ストップしてしまいますので、市場に出回っている在庫のみになります(一部例外もあり)。メーカーは新商品が発売する前に、旧モデルをマークダウンして市場在庫の消化をはかります。しかし、過剰供給のせいで旧モデルがいつまでの市場に残っている商品もあります。
マークダウンはお店(量販店などの販売会社)が決めるのではなく、メーカーが時期と価格を決めます。マークダウンが始まると、新しいモデルがその後に発売されることが多いです。逆に言うと、新しいモデルの情報がリリース前に出てくるとマークダウンの時期が近づいてきていると思っていいです。
マークダウンになる商品は主にカタログ掲載商品です。カタログ外のカスタム系商品はマークダウンにならない場合もあります。これは、店舗に行ってみないと分かりません。また、ネットでは販売しないセレクトストア商品もマークダウン対象になっています。
通常、ゴルフクラブの店頭価格は定価の10%オフで販売されています(オノフ、タイトリスト、ミズノなど、一部メーカーやセレクトストア商品は定価販売)。しかし、近年はネット販売の台頭で値崩れを起こしています。そこで、メーカーはセレクトストア商品(店舗限定、ネット販売不可)を出すようになりました。セレクトストア商品は定価販売になります。
マークダウンの時期
マークダウンがいつになるか気になるところですが、明確な取り決めがないので分からないというのが実情です。以前はテーラーメイドは1月1日マークダウンが恒例でしたが、ステルスは前倒しで12月に、ステルス2は11月にマークダウンになりました、また、キャロウェイのPARADYMEはステルス2のマークダウンに合わせるように早めにマークダウンしました。
このようにマークダウンは決まった時期にするわけではありません。新商品のリリース前にマークダウンすることは多いですが、何日前と決まっているわけではありません。また、リリースしたからと言って旧モデルがマークダウンするということもないです。マークダウンの情報は、大手量販店が揃ってSALEを打ち出します。大型商品は売り上げが欲しいので大々的に告知していますが、売り上げ規模の小さな商品はECサイトや店舗で探さないと分からないです。
テーラーメイド
2022年2月発売のステルスは12月にマークダウンになりました。2023年発売のステルス2は11月にマークダウンになりました。2年連続で前倒しのマークダウンでしたが、2024年発売のQi10は売り上げが好調なので、これ以上早めのマークダウンになることはないと思っています。
軽量モデルのグローレシリーズは早めのマークダウンで市場から商品がなくなりつつあります。新商品の情報もないのでグローレシリーズがなくなるかもしれません。ウェッジのミルドグラインド、Hi-toeなどは発売が2年周期なので発売から1年半以上経ってからのマークダウンになると思います。アスリート系アイアンのPシリーズは発売が不定期です。2023年1月に発売された2023年モデルのP770、P7MCは発売から1年半の2024年6月にマークダウンになりました。
追記 11月17日
Qi10が11月15日からマークダウンになりました。マークダウンになったのはドライバー、フェアーウェイウッド、ユーティリティです(アイアンは除く)。各社のECサイトでもマークダウン価格になっているようです。
キャロウェイ
キャロウェイのマークダウン時期は徐々に前倒しになっています。昨年はテーラーメイドのステルス2のマークダウンに合わせる感じでした。もともとキャロウェイは2ブランド展開(1ブランドを2年展開)をしていたのですが、消費者にはそのことが理解されていないようでした。
2023年のPARADYM、2024年のPARADYM Ai SMOKEと連続で同じブランドを出してきたときはキャロウェイが変わったと思いました。市場には2023年のPARADYMや2022年発売のROGUE STなどが残っています。旧モデルの消化がなかなか進まないのが現状で、これはマークダウンを遅らせたのが原因だと思っています。
追記 11月17日
PARADYM Ai SMOKEが11月15日からマークダウンになりました。テーラーメイドのQi10と同時のマークダウンになります。マークダウンになったのはPARADYM Ai SMOKEすべてです。こちらも各社のECサイトではマークダウン価格になっているようです。
ピン
ピンは発売時期や周期が決まっていないメーカーです。ですから、マークダウン時期も分からないです。ピンは商品の在庫を持たずに、全て受注生産なのでマークダウンになったときは商品が少ないです。
G430のマークダウンが始まるとしたら、ツアーでプロが新しいモデルを使い始めたらそろそろかなって感じなので、お店に足げく通うのがいいですね。
タイトリスト
タイトリストはモデルの発売時期がある程度決まっているので、マークダウン時期も同じようにある程度決まっています。各モデルは2年周期なので、発売から1年半前後でマークダウンしています。発売時期はドライバー・フェアウェイウッドとアイアンは隔年で交互に秋に発売、ユーティリティは春頃、SM(スピンミルド)シリーズとボーケイフォージドは隔年で交互に3月から4月頃に発売です。
今年は、TSR2/3が5月にマークダウン、TSR1が9月にマークダウンになりました。次はTSRのユーティリティになりますが、市場在庫が少ないので自然消滅の可能性もあります。これは、ボーケイフォージドも同じです。
スコッティキャメロンはマークダウンをしません。お店で安く売っているとしたら、お店が利益を削って価格を下げているので、欲しい人は買った方がいいです。
追記 11月17日
TSRのユーティリティが11月15日からマークダウンになりました。市場に出回っている数が少ないのですぐになくなってしまうかもしれませんね。
ダンロップ
ダンロップのマークダウン品といえばゼクシオです。ゼクシオのマークダウンは量販店が大々的に告知するのでわかりやすいです。
ゼクシオは発売が10月から11月頃になるので、マークダウンは春から夏にかけてどこかでマークダウンが始まります。ちなみに前モデルのゼクシオ12は9月にマークダウンしています。
メーカーも現行の売れ行きが悪い時や売り上げが悪い時などにはマークダウン時期が早まり、売れ行きがいいとマークダウン時期が遅くなります。近年はマークダウンが早まる傾向にあると思います。
スリクソンですがZX MK2シリーズは8月にマークダウンしました。ただし、マークダウンしたのはドライバー、フェアーウェイウッド、ユーティリティ、ハイブリッドでアイアンはマークダウンしません。これは、前モデルのZXシリーズと同じです。
マークダウン価格
マークダウンの価格は定価の30%から50%引きぐらいになります。ネット販売ではそれ以上に安い価格出ているところもありますが、それは売り上げを早めにとるためにマークダウン価格よりも下げて売り切るためです。
人気の商品はマークダウンになると即品薄に
最近は各メーカーが在庫を極力持たないようにしているので、発売から一定期間が経つと生産を終了してしまいます。すると、人気のスペックや端スペックなどは品薄になります。そのような商品はマークダウン前に無くなってしまいます。
人気のスペックというのは、ステルスのU4(22)のフレックスSやU6(28)のフレックスR、フェアウェイウッドの5番のフレックスSなどです。ゼクシオなどではフェアウェイウッドの5番のR、ユーティリティの4番と5番。タイトリストのユーティリティの24度など。
端スペックというのはフェアウェイウッドの7番やユーティリティの6番、アイアンなら単品販売の番手です。端スペックはメインスペックよりも生産数が少ないので、早めになくなってしまいます。
マークダウン情報についてはタグの「マークダウン」から見ることが出来ます。
*この記事は2023年1月に書いた「ゴルフクラブのマークダウンの時期と価格(2023年版)」を加筆修正しました。
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