ゴルフクラブのマークダウンについて
ゴルフクラブはマークダウンといって商品の価格が下がることがあります。すべてのメーカーがマークダウンをするわけではないですが、2022年はキャロウェイ、テーラーメイド、ピン、タイトリスト、コブラ、ブリヂストンゴルフ、ダンロップ、ヤマハ、ミズノなどがマークダウンをしました。
マークダウンとは
マークダウンとは発売から一定期間を過ぎた商品をメーカー主導で価格を下げることです。商品は仕入れ価格と販売価格があり、販売価格が仕入れ価格を下回ると利益がなくなってしまいます。ですから、マークダウンするときは仕入れ価格も下がります。マークダウンした時点で、メーカーからの商品供給は事実上ストップしてしまいますので、市場に出回っている在庫のみになります(一部例外もあり)。
マークダウンはお店(量販店などの販売会社)が決めるのではなく、メーカーが時期と価格を決めます。マークダウンが始まると、新しいモデルがその後に発売されることが多いです。
マークダウンになる商品は主にカタログ掲載商品です。カタログ外のカスタム系商品はマークダウンにならない場合もあります。これは、店舗に行ってみないと分かりません。また、ネットでは販売しないセレクトストア商品もマークダウン対象になっています。
通常、ゴルフクラブの店頭価格は定価の10%オフで販売されています(オノフなどの一部メーカーやセレクトストア商品は定価販売)。しかし、近年はネット販売の台頭で値崩れを起こしています。そこで、メーカーはセレクトストア商品(店舗限定、ネット販売不可)を出すようになりました。セレクトストア商品は定価販売になります。
マークダウンは店頭もネットも同じ価格になります。そこから、会員価格といって優良会員だけの特別割引が入ります。
マークダウンの時期
いつマークダウンするのか気になるところですが、明確な取り決めがないので分からないというのが実情です。テーラーメイドは1月1日マークダウンが恒例でしたが、ステルスは前倒しで12月にマークダウンになりました、また、キャロウェイのローグST MAXも早めのマークダウンになりました。
このようにマークダウンは決まった時期にするわけではありません。新商品のリリース前にマークダウンすることは多いですが、何日前と決まっているわけではありません。また、リリースしたからと言って旧モデルがマークダウンするということもないです。マークダウンの情報は、大手量販店が揃ってSALEを打ち出します。大型商品は売り上げが欲しいので大々的に告知していますが、売り上げ規模の小さな商品はECサイトや店舗で探さないと分からないです。
テーラーメイド
人気のテーラーメイドですが、現行のステルスシリーズが昨年12月にマークダウンになりました。前作のSIM2は1月1日にマークダウンしたので早まった形です。これまで、お正月商戦に合わせたマークダウンでしたが、ステルスはクリスマス商戦に合わせたマークダウンということです。これまで、シリーズすべてがマークダウンの対象でしたが、ステルスアイアン(メンズ・レディス)は対象外です。
軽量モデルのグローレシリーズ、アスリート系アイアンのPシリーズとウェッジのミルドグラインド、Hi-toeなどは発売が2年周期なので発売から1年半以上経ってからのマークダウンになると思います。2021年モデルのP770、P7MCのマークダウンは、2023年モデルの発売の約1か月前なのでギリギリのマークダウンになりました。2年継続モデルは商品量が少ないのでマークダウン情報もあまり出てこないし、商品も少ないです。
キャロウェイ
キャロウェイのマークダウン時期は分かりずらいです。というものキャロウェイは複数のブランドを入れ替えながら発売しています。2022年はローグ ST MAXシリーズ、2021年はEPICシリーズ、2020年はMAVRIKシリーズ、2019年はEPIC FLASHシリーズ、2018年はローグシリーズ、2017年はGBB EPICシリーズとなっています。そして、2023年はおそらく新しいブランドのパラダイムシリーズになると思います。
メーカーは1ブランド2年周期の入れ替えといっていましたので、2つのブランドが被って販売していた時期がありました。それが、現行のローグ ST MAXシリーズでは発売から1年も経たないうちにマークダウンになりました。
昨年はEPICシリーズのマークダウンとローグ ST MAXシリーズの発売が近かったこと。新型コロナの影響で商品供給が間に合わずローグ ST MAXシリーズの発売はスペックごとにバラバラでした。また、ステルスシリーズの発売ダッシュが凄かったというのもありました。
ですから、早めにマークダウンをしてローグ ST MAXの消化を推し進め、新モデルのパラダイムに集中したいのではないかと思っています。
ピン
発売時期周期が決まっていないメーカーなので、マークダウン時期も分からないです。また、メインのGシリーズは大々的にマークダウンを量販店が打ち出しますが、個別に発売されるアイアンやウェッジはほとんど情報が出てきません。人気があったi210アイアンなどは自然消滅するようにマークダウンした時は商品も少なくあっという間に市場が消えてなくなりました。
タイトリスト
タイトリストはモデルの発売時期がある程度決まっているので、マークダウン時期も同じようにある程度決まっています。各モデルは2年周期なので、発売から1年半前後でマークダウンしています。発売時期はドライバー・フェアウェイウッドとアイアンは隔年で交互に10月中旬に発売、ユーティリティは春頃、SM(スピンミルド)シリーズとボーケイフォージドは隔年で交互に3月から4月頃に発売です。SM8は商品が枯渇していたこともありSM9が発売してからマークダウンになりましたが、ボーケイフォージドは新製品のリリース前の昨年12月にマークダウンになりました。
ダンロップ
ダンロップのマークダウン品といえばゼクシオです。ゼクシオのマークダウンは量販店が大々的に告知するのでわかりやすいです。
ゼクシオは発売が10月から11月頃になるので、マークダウンは春から夏にかけてどこかでマークダウンが始まります。ちなみに前モデルのゼクシオ11は9月にマークダウンしています。
メーカーも現行の売れ行きが悪い時や売り上げが悪い時などにはマークダウン時期が早まり、売れ行きがいいとマークダウン時期が遅くなります。近年はマークダウンが早まる傾向にあると思います。
スリクソンですが前モデルのZXシリーズは今のところマークダウンしていません。ですから、先月発売されたZX MK2シリーズと並行販売になります。表示価格が下がっている場合がありますが、これは売れ行きが悪いので消化を早めるために粗利を削って販売しています。
マークダウン価格
マークダウンの価格は定価の35%から50%引きぐらいになります。ネット販売ではそれ以上に安い価格出ているところもありますが、それは売り上げを早めにとるためにマークダウン価格よりも下げて売り切るためです。
人気の商品はマークダウンになると即品薄に
最近は各メーカーが在庫を極力持たないようにしているので、発売から一定期間が経つと生産を終了してしまいます。すると、人気のスペックや端スペックなどは品薄になります。そのような商品はマークダウン前に無くなってしまいます。
人気のスペックというのは、ステルスのU4(22)のフレックスSやU6(28)のフレックスR、フェアウェイウッドの5番のフレックスSなどです。ゼクシオなどではフェアウェイウッドの5番のR、ユーティリティの4番と5番。タイトリストのユーティリティの24度など。
端スペックというのはフェアウェイウッドの7番やユーティリティの6番、アイアンなら単品販売の番手です。端スペックはメインスペックよりも生産数が少ないので、早めになくなってしまいます。
今後のマークダウンについて
マークダウン時期を前倒しする商品、マークダウンしない商品など様々になってきています。新型コロナの影響でゴルフ業界はちょっとしたコロナバブルに沸いていました。それが、コロナ規制が緩和されたことによりコロナ我慢していた事柄に移行しています。
ということは、コロナバブルがはじけてしまったのでゴルフ業界の売り上げは下がると思います。となると、ゴルフメーカーは売り上げを取りに行くためにマークダウンが早まるのではないかと思っています。
また、新商品は為替や人件費高騰を受けてどのメーカーも値上げに踏み切っています。ゴルフ業界にもインフレの波が来ていますので、お給料が上がっていない人にとってはお買い得なマークダウン品の方がよくなります。
いろんな意味でマークダウンは早くなると思うので、欲しい商品があるならば情報収集を怠らないようにした方がいいです。情報弱者(情弱)にならないためにもね。
マークダウン情報についてはタグの「マークダウン」から見ることが出来ます。
*この記事は2021年3月に書いた「ゴルフクラブのマークダウンの時期と価格」を加筆修正しました。
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