『VIVANT』第17話考察。救出成功率37%、乃木が選んだテントとの共闘

テレビドラマ

※ここからは『VIVANT』第17話の内容に触れています。未視聴の方はご注意ください。

『VIVANT』第17話。前回、野崎の潜入捜査はリュウ・ミンシュエンによって見破られました。

今回は野崎とリュウの話が中心になると思っていましたが、もう一つ重い話が出てきました。

シャキ城に残された黒須たち5人を救出できる確率は37%。櫻井司令が下した判断は、救出を断念するだけではありません。捕らえられた仲間から機密が漏れる前に、食事へ毒を入れて死亡させるというものでした。

国を守る組織としては合理的なのかもしれません。しかし、乃木にとって黒須たちは数字ではなく、一緒に戦ってきた仲間です。

第17話は、命令に従う別班員としての乃木と、仲間を見捨てられない人間としての乃木がぶつかった回でした。

野崎の潜入はリュウに見破られた

シンシー側では、野崎とリュウが対峙します。

野崎を追ってきたドラムも捕まり、その命を使って追い込まれた野崎は、シンシーを探るために潜入したことを認めざるを得なくなりました。

第16話では、リュウが野崎の元部下であり、死んだと思われていた5年間をシンシー側で生きていたことが分かりました。野崎をよく知る人物だからこそ、暗号も潜入も見抜くことができたのでしょう。

ただ、リュウの本心はまだ分かりません。

野崎との会話に出てきた数字や期限、映画『引き裂かれたカーテン』への言及が、二人にしか分からない合図ではないかという考察も出ています。リュウが野崎を追い詰めながら、必要以上に話しているようにも見えるからです。

しかし現時点では、リュウが野崎の暗号を解き、潜入を見破ったことが事実です。「実はずっと野崎の味方だった」とまでは言えません。

シンシーに所属しながら、野崎への感情も残っている。その二つが同時に存在しているのかもしれませんね。

ジャミーンが選んだ和久井と鈴木

日本では、公安内部からシンシーへ情報を流している人物を探すため、乃木と佐野がジャミーンの反応を利用します。

多数の写真を見せる中で、ジャミーンが強く反応したのが和久井俊作と鈴木祥でした。

ただし、ジャミーンが「シンシーの工作員」を見抜いたわけではありません。

和久井を調べると、妻に暴力を振るっていることが分かります。一方の鈴木からは、公安や別班、テントなどに関する情報をシンシー側へ流していた証拠が見つかりました。

つまり、二人とも同じ組織の人間だったから反応したわけではない。

以前からジャミーンは、人の善悪を感じ取るように描かれてきました。しかし、悪人を機械のように判定しているのか、本人の敵意や加害性に反応しているのか、その仕組みは説明されていません。

写真だけでも反応することまで分かり、ジャミーンの存在はますます大きくなりました。

ベキたちの葬儀で、シンシーらしき男たちが大人だけではなく子どもまで撮影していたという話も出ています。そこから「シンシーが探しているのはジャミーンではないか」という考察につながりますが、これもまだ確定ではありません。

シンシーの本当の目的が核融合技術なのか、テントや孤児院に関係する人物なのか。第17話でも、そこまでは見えてきませんでした。

 

黒須たち5人はシャキ城に残されていた

黒須たち5人は、シャキ城から別の場所へ移送されたように見えました。

しかし乃木は、食料の動きなどから移送映像を疑い、5人がまだシャキ城にいることを突き止めます。

問題は、シンシーが野崎の暗号をすでに解読していることです。

場所を知られたのに、なぜ5人をシャキ城へ残したのか。

本当に隠したいなら、別の場所へ移した方が自然です。移送したように見せて残しているのは、乃木たちにシャキ城へ来させるための罠とも考えられます。

黒須たちを餌にすれば、別班だけではなく、乃木とつながる人たちも動きます。第18話では乃木、テント、チョッキーが救出へ向かうことがTBS公式で明らかになっています。

もしシンシーがテントを探しているなら、シャキ城は救出場所ではなく、テントを引き出すための場所なのかもしれません。

今のところは考察ですが、単純に突入して5人を助けて終わるとは思えないですね。

救出成功率37%と、櫻井司令の決断

AIハヤトが計算した救出成功率は37%でした。

櫻井司令は、この数字では新たな別班員を投入できないと判断します。さらに、黒須たちが拷問で情報を漏らす危険をなくすため、食事に毒を入れるよう命じました。

厳しいという言葉では足りない命令です。

別班は国のために存在し、任務を優先する組織です。仲間を助けるために、さらに多くの別班員を失うわけにはいかない。捕虜から国家機密が漏れれば、被害はもっと大きくなる。

櫻井司令の立場から見れば、37%という数字と国益を比べた結果なのでしょう。

それでも、見ている側は簡単に納得できません。黒須たちは、命令に従って危険な場所へ行った別班員です。その組織が、最後には自分たちで命を絶とうとする。

乃木も最初は命令を受け入れようとします。そこが別班員としての乃木らしく、同時に見ていて苦しいところでした。

長野専務が示した「別班ではない力」

乃木を止めたのは長野専務でした。

救出を断念したのは別班です。ならば、別班ではない人たちの力を借りればいい。

言われてみれば単純ですが、乃木には思いつかなかったのでしょう。乃木は命令に従うことと、自分一人で何とかすることの間で動けなくなっていました。

そこで浮かんだのがノコルです。

乃木は、かつて自分がテントを壊滅へ追い込んだことを気にして、素直に救援を頼めません。しかしノコルは、事情を理解すると「テントは全勢力をかけて、兄さんに協力する」と応じます。

この場面はよかったですね。

血のつながりだけではありません。ベキの息子として育ったノコルと、あとから戻ってきた乃木は、前作では簡単に兄弟とは言えない関係でした。

それでもノコルは乃木を兄と呼び、テントを動かします。第17話の副題にある「試される兄弟の愛」は、この二人のことだったのでしょう。

敵と味方は所属だけでは決まらない

第17話を見ていると、所属している組織だけでは、その人が味方か敵か分からなくなります。

野崎はシンシーに潜入していますが、日本側です。

鈴木は公安にいながら、シンシーへ情報を流していました。

テントはかつて乃木が追い詰めた組織ですが、いまは別班員を助ける側に回ります。

櫻井司令は日本を守る別班の司令ですが、仲間の毒殺を命じます。

善悪が簡単に分けられないからこそ、ジャミーンがこの回で使われたことにも意味があるように感じます。

ただし、ジャミーンの反応が絶対に正しいと決まったわけではありません。鈴木についても、シンシーへ情報を渡していたことは分かりましたが、その先にもう一つ事情がある可能性は残っています。

『VIVANT』は、答えが出たと思った人物をもう一度疑わせますからね。

第17話で分かったこと、まだ分からないこと

分かったこと まだ分からないこと
野崎の潜入はリュウに見破られた リュウが野崎へ向ける本当の感情
鈴木はシンシーへ公安などの情報を流していた 鈴木にさらに別の目的があるのか
黒須たち5人はシャキ城に残っている シャキ城そのものが罠なのか
別班は成功率37%で救出を断念した ジャミーンをシンシーが探しているのか
ノコルとテントが乃木への協力を決めた 野崎とドラムを誰が助けるのか

第17話は、別班という国家組織が出した合理的な判断を、兄弟や仲間への思いがひっくり返した回でした。

乃木一人では37%だった作戦に、ノコルとテント、さらにチョッキーが加わります。数字が何%まで上がるのかは分かりませんが、戦力が増えたから安心とも言えません。

シンシーは、この動きまで読んでシャキ城に黒須たちを残した可能性があります。

第18話は前半戦の区切りになるようです。乃木とノコルの共闘を楽しみにしながらも、シャキ城へ全員が集められているようで心配ですね。

公式情報

※考察部分は2026年9月6日放送の第17話と、2026年9月7日時点の公式情報をもとにした個人的な推測です。今後の放送で内容が変わる可能性があります。

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