Xのアルゴリズムが変わり、フォロワーの少ないアカウントでも、新しい投稿を見てもらえる機会が増えるらしい。そんな投稿をXで見ました。
僕はXの無課金ユーザーなので、有料と無料で投稿の広がり方が違うのかは気になります。ですから「小さなアカウントに有利」という話も確認しておきたいところです。
ただ、元の投稿には「いいねは0.66」「リンク共有は20」「最初の2時間が重要」など、細かな数字がたくさん並んでいました。どこまでが実際の変更で、無課金ユーザーに何がよくなったのか。Xが公開しているアルゴリズムのコードを確認してみました。
今回の変更は「評価前の足切り」を公平にするもの
Xの「おすすめ」欄は、フォローしている人の投稿だけではありません。
フォロー中のアカウントによる新着投稿、興味が近い人の投稿、人気の投稿など、複数の経路から表示候補を集めます。その候補をAIが評価し、順位を付けて「おすすめ」に表示します。
ところが、評価できる候補数には上限があります。Xの公開コードでは、Phoenix(新しいレコメンドアルゴリズム)へ渡す候補の上限が2,800件に設定されています。
2026年10月21日の更新で追加されたのが「Fair Share Ranking Filter」です。候補が2,800件を超えた場合、一つの取得経路だけを先に削るのではなく、取得経路ごとの構成比をなるべく保ちながら減らします。10月22日の更新では、この機能の公開設定が有効になりました。
公開コードにあるテストでは、候補が次のように減っています。
| 候補の取得経路 | 変更前の候補数 | 残す件数 |
|---|---|---|
| フォロー内 | 440件 | 400件 |
| 興味の近い集団 | 220件 | 200件 |
| フォロー外の検索候補 | 440件 | 400件 |
合計1,100件を1,000件へ減らす例ですが、どの経路も約9%ずつ減っています。
元のX投稿では、新着投稿が候補リストの後方に並び、上限を超えると先に切られていたと説明しています。公開コードから「取得経路ごとに同じ割合を残す仕組み」は確認できました。ただし、以前すべての利用者で新着投稿がどの程度落ちていたのか、今回の変更で表示回数が何%増えるのかまでは分かりません。
公開コード上、Premium限定の条件はない
今回のFair Share Ranking Filterを見る限り、この処理自体に有料か無料かを分ける条件は見当たりません。
見ているのは、投稿がどの取得経路から来たかと、全体の候補数です。したがって、公開コード上はPremium会員だけに限定された処理ではなく、無課金ユーザーも対象になり得ます。
無課金ユーザーにとって期待できるのは、新着投稿を多く含む取得経路が従来の切り方で不利だったのであれば、その不利が緩和される可能性があることです。
もちろん、候補に残ることと、実際に多く表示されることは別です。候補に入ったあと、投稿内容や見る人との関係、反応の予測などで順位が決まります。
「無料アカウントでも必ず伸びる」ではありません。
それでも、特定の取得経路だけが先に候補から落ちにくくなる点は、公平な候補選びに近づく変更だと思います。
フォロワー5万人以下の新しい投稿を押し上げる仕組みもある
今回の変更とは別に、Xの公開コードには、小規模な発信者の新しい投稿を一つ押し上げる仕組みがあります。
現在の公開設定では、次の条件です。
- 投稿者のフォロワーが5万人以下
- 返信やリポストではないオリジナル投稿
- 投稿から2時間以内
- ホームでの表示回数が200回未満
- 条件を満たす候補のうち一つを、16番目付近まで引き上げる
ここにも、有料会員であることは条件として書かれていません。
僕のような無課金ユーザーでも、オリジナルの新着投稿なら対象候補になり得ます。特に、フォロワーが少なく、最初の表示回数が伸びにくいアカウントには意味がありそうです。
ただし、実験グループや機能スイッチなどの条件もあり、上の条件を満たすすべての投稿が毎回押し上げられるわけではありません。
ただし、「最初の2時間を過ぎたら投稿が表示されなくなる」という意味ではありません。2時間は、この小規模アカウント向け押し上げ枠の条件です。普通のおすすめ候補は、別の仕組みで評価されます。
細かな点数を、そのまま攻略法にしない
元の投稿には、いいね0.66、リンクコピー20、返信5といった数字が載っています。
Xの公式リポジトリは、これらの数字について注意書きをしています。
数字は、生の「いいね1回」「共有1回」へ単純に掛ける点数ではありません。利用者がその投稿を見たとき、いいねする確率、返信する確率、長く読む可能性などをAIが予測し、その予測値へ掛ける重みです。
ですから「リンクを1回コピーされれば、いいね約30回分」とは計算できません。
公開コードには、いいね、返信、共有、滞在時間、「興味なし」、ミュート、ブロック、報告など、多くの反応が使われていることは書かれています。しかし、数字だけを見て投稿を作ると、読む人よりアルゴリズムを相手にすることになってしまいます。
僕はそこまで細かな攻略をしなくてもよいと思っています。
無課金ユーザーが意識するなら、このくらいでよさそう
今回の変更を見て、僕が無課金ユーザーとして意識するのは次のことです。
まず、ブログのURLだけを貼らず、Xの投稿だけでも何の記事なのか分かるようにします。
たとえば「新しい記事を書きました」だけではなく、調べて分かったことや、自分が気になった点を短く書き、その先にブログへのリンクを置く。これならXの中でも読む意味があります。
また、返信やリポストではないオリジナル投稿が、小規模アカウント向けの枠の対象候補になり得ます。ブログを紹介するときも、同じ文面を何度も使わず、その記事について自分が考えたことを書いたほうがよさそうです。
そして、最初の2時間に特別枠があるのであれば、自分のフォロワーがほとんど見ていない時間に投稿するより、普段反応がある時間に出すほうが自然でしょう。
無理にハッシュタグを並べたり、反応を求める文句を入れたりするより、読む人が「これは少し気になる」と思う内容を一つ書く。結局はそれがいちばん分かりやすいです。
低品質判定には気を付けたい
Xは公式ヘルプで、規約違反や低品質と判断した投稿について、表示範囲を制限する場合があると説明しています。
同じ内容の繰り返し、大量のメンション、コメントのないリンク投稿、反応だけを求める投稿などは、スパムや不自然な行動と見なされる可能性があります。投稿やアカウントの状態によっては、いいね、返信、リポスト、共有などが制限される場合もあります。
ただ、元の投稿にある「低品質・誤情報と判定された投稿は、フォロワー以外が一律に反応できなくなる」という説明を、今回の変更による新しい共通ルールとまでは確認できませんでした。
Xは判定ルールのすべてを公開していませんし、公開コードにある設定も実験で変わることがあります。誤判定の可能性もあります。
怪しい攻略法を試すより、同じ文章を連投しない、リンクだけを何度も投稿しない、事実と自分の考えを分ける。そのほうが無難ですね。
無課金だから不利、だけではなくなったのか
今回の変更によって、有料会員と無課金ユーザーの違いがなくなったわけではありません。Premiumには投稿の編集や長文投稿など、無料にはない機能があります。公開コードに出ていない仕組みや実験もあります。
ただ、今回確認した二つの仕組みの処理には、有料会員であることは直接の条件として見当たりません。
- 候補を取得経路ごとに公平に減らす
- フォロワー5万人以下の新しいオリジナル投稿を一つ押し上げる
これは無課金でフォロワーの少ないユーザーにとって、悪い変更ではありません。
人気アカウントの投稿だけを優先するのではなく、取得経路の構成を保って候補を残す。その結果として、小さなアカウントの新しい投稿にも機会が回る可能性があります。
ブログに書いたことを誰かが見つけ、読んでくれるとうれしいです。
無課金でも、オリジナルの投稿なら以前より見つけてもらえるかもしれない。そのくらいに受け止めて、実際の表示回数がどう変わるのか見ていこうと思います。
確認した公式資料
- X公式:おすすめアルゴリズム公開リポジトリ
- Fair Share Ranking Filterのコード
- 小規模アカウントの新着投稿を押し上げるコード
- 候補数や適用条件の公開設定
- Xヘルプ:ポストのリーチが制限される場合
- Xヘルプ:信頼性に関するポリシー
※2026年10月28日時点の公開コードとX公式ヘルプを確認しました。公開設定は変更される場合があり、X内部のすべての仕組みが公開されているわけではありません。


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