『呪術廻戦』アニメシリーズ徹底解剖:全シーズンの物語・戦闘・キャラクターの軌跡

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はじめに

発行日: 2025-06-02

本稿の目的は、芥見下々氏原作の人気アニメ『呪術廻戦』テレビシリーズ第1期、前日譚にあたる『劇場版 呪術廻戦 0』、そして衝撃的な展開が続いたテレビシリーズ第2期(「懐玉・玉折編」および「渋谷事変編」)の全貌を、詳細なあらすじ、主要な戦闘シーンとその術式、登場人物たちの関係性の変化や成長、そして各キャラクターの登場と退場(特に死亡)の観点から深く掘り下げて解説することにある。

『呪術廻戦』は、人間の負の感情から生まれる「呪い」と、それを祓う「呪術師」の戦いを描くダークファンタジー作品である。その魅力は、唯一無二の世界観、強烈な個性と複雑な背景を持つキャラクターたち、緻密に練られた呪術設定とそれに基づく迫力満点の戦闘描写、そして予測不能なストーリー展開と重厚な人間ドラマにあるといえるだろう。本稿を通じて、この壮大な物語の核心に迫りたい。

アニメ『呪術廻戦』第1期:呪いの始まりと仲間たち

第1期概要

アニメ『呪術廻戦』第1期は、2020年10月3日から2021年3月27日まで毎日放送・TBS系列ほかにて全24話が放送された (Wikipedia – 呪術廻戦 (アニメ))。物語は大きく分けて「呪胎戴天編」「幼魚と逆罰編」「京都姉妹校交流会編」「起首雷同編」という4つの主要なエピソードで構成されている。主人公である虎杖悠仁(いたどり ゆうじ)が、特級呪物「両面宿儺(りょうめんすくな)の指」を飲み込んだことをきっかけに呪術の世界に足を踏み入れ、東京都立呪術高等専門学校(呪術高専)の仲間たちと共に呪術師として成長していく姿を描く、壮大な物語の序章である。

各話あらすじと主要ポイント(ストーリー、戦闘、術式、キャラクター動向を重視)

第1話「両面宿儺」~第3話「鉄骨娘」

ごく普通の高校生活を送っていた驚異的な身体能力を持つ少年・虎杖悠仁は、祖父の死をきっかけに呪術高専1年の伏黒恵(ふしぐろ めぐみ)と出会う。伏黒は虎杖が持つ特級呪物「両面宿儺の指」の回収を目的としていたが、その呪物が引き起こした呪霊との戦いで窮地に陥る。仲間を救うため、虎杖は自ら宿儺の指を喰らい、呪いの王・両面宿儺の器となる (アニメ「呪術廻戦」各話のあらすじ)。

宿儺の力を抑え込める稀有な存在として、虎杖は最強の呪術師・五条悟(ごじょう さとる)の導きで呪術高専東京校に編入。そこで、同じく1年生の釘崎野薔薇(くぎさき のばら)と出会い、3人は呪術師としての第一歩を踏み出す。五条による実践的な訓練や、呪霊との初任務を通じて、虎杖たちは呪術の世界の過酷さと仲間との絆を学び始める。

  • 主要登場キャラクター:虎杖悠仁、伏黒恵、釘崎野薔薇、五条悟、両面宿儺
  • 注目術式/戦闘:
    • 伏黒恵の「十種影法術(とくさのかげぼうじゅつ)」:玉犬(ぎょくけん)、鵺(ぬえ)といった式神を操る。
    • 両面宿儺の圧倒的な呪力と身体能力:受肉直後から格の違いを見せつける。
    • 釘崎野薔薇の「芻霊呪法(すうれいじゅほう)」:釘と金槌、藁人形を用いた呪術。

第4話「呪胎戴天」~第5話「呪胎戴天-弐-」

虎杖、伏黒、釘崎の3人は、少年院で発生した呪霊による事件の調査と生存者の救出のため派遣される。しかし、そこで遭遇したのは特級呪霊であり、任務は絶望的な状況に陥る。釘崎が離脱し、虎杖と伏黒は特級呪霊に立ち向かうも、その強大な力の前に圧倒される。虎杖は宿儺に体を明け渡すが、宿儺は特級呪霊を容易く祓う一方で、虎杖の心臓を抜き取り人質にするという非道な行動に出る (呪術廻戦 公式サイト EPISODES #5)。

絶体絶命の状況で虎杖は一度死亡するが、宿儺との「束縛」(契約)により蘇生する。一方、伏黒は特級呪霊との戦いで自らの未熟さを痛感し、仲間を守るために強くなることを誓う。このエピソードでは、宿儺の領域展開「伏魔御厨子(ふくまみづし)」が初めて披露され、その規格外の力が示される。また、伏黒も自身の領域展開「嵌合暗翳庭(かんごうあんえいてい)」の片鱗を見せる。

  • 主要登場キャラクター:特級呪霊(指の呪霊)
  • 注目術式/戦闘:
    • 両面宿儺の領域展開「伏魔御厨子」:圧倒的な攻撃範囲と必中効果を持つ。
    • 特級呪霊の強大な呪力と多彩な攻撃。
    • 伏黒恵の覚悟と、未完成ながらも領域展開の兆候。

第6話「雨後」~第8話「退屈」

宿儺に殺された虎杖の死は伏せられ、五条の計らいで秘密裏に修行が開始される。呪力操作の基礎や、呪力の塊である呪骸・パンダとの組手、そして映画鑑賞を通じた呪力コントロール(感情の抑制)の訓練が行われる。この期間、虎杖は一級呪術師・七海建人(ななみ けんと)と出会い、呪術師としての在り方について触れる。

一方、呪術界上層部に反旗を翻す呪霊の集団(漏瑚、花御など)が活動を開始。特級呪霊・漏瑚(じょうご)が五条悟に奇襲をかけるが、五条はその圧倒的な力で漏瑚を蹂躙。「現代最強の呪術師」の所以である「無下限呪術(むかげんじゅじゅつ)」と、その奥義である領域展開「無量空処(むりょうくうしょ)」を披露し、規格外の強さを見せつける。この戦いで五条は初めて素顔を晒す (アニメ「呪術廻戦」各話のあらすじ)。

また、京都府立呪術高等専門学校のメンバーである東堂葵(とうどう あおい)や禪院真依(ぜんいん まい)らが東京を訪れ、来る京都姉妹校交流会に向けて不穏な空気が漂い始める。

  • 主要登場キャラクター:七海建人、伊地知潔高(いじち きよたか)、家入硝子(いえいり しょうこ)、夜蛾正道(やが まさみち)、漏瑚、花御(はなみ)
  • 注目術式/戦闘:
    • 五条悟の「無下限呪術」:原子レベルで干渉し、自身への攻撃を停止させるなど、攻防一体の能力。
    • 五条悟の領域展開「無量空処」:相手の脳内に無限の情報量を流し込み、行動不能にする。
    • 漏瑚の火山に関連する呪術:高熱の炎や噴石を操る。
    • 七海建人の初登場と冷静沈着なキャラクター性。

第9話「幼魚と逆罰」~第13話「また明日」

映画館で起きた凄惨な事件をきっかけに、虎杖と七海建人は呪霊・真人の調査を開始する。このエピソードでは、いじめを苦に不登校となった高校生・吉野順平(よしの じゅんぺい)と、彼に接近する真人との歪んだ関係が描かれる。真人は人間の魂に触れ、その形を自在に変える術式「無為転変(むいてんぺん)」を持つ特級呪霊であり、吉野の負の感情を利用し彼を呪術師に対抗させようと画策する。

虎杖は吉野と心を通わせようとするが、真人の策略により吉野は非業の死を遂げる。目の前で友人を弄ばれた怒りから、虎杖は真人と激突。七海も合流し共闘するが、真人のトリッキーな術式と底知れない悪意に苦戦を強いられる。七海は自身の術式「十劃呪法(とおかくじゅほう)」で真人にダメージを与えるも、真人は逃走。虎杖は仲間を救えなかった無力感と、呪いを祓うことへの強い決意を新たにする。

  • 主要登場キャラクター:吉野順平、真人
  • 注目術式/戦闘:
    • 真人の「無為転変」:生物の魂の形を操り、肉体を改造する恐ろしい術式。分身体の生成も可能。
    • 七海建人の「十劃呪法」:対象の長さを7:3の比率で分けた点に強制的に弱点を作り出す。時間外労働による呪力アップも特徴。
    • 虎杖悠仁 vs 真人:魂の在り処を巡る戦い。虎杖自身の魂が宿儺の器であるため、真人の「無為転変」が効きづらいことが示唆される。

第14話「京都姉妹校交流会-団体戦⓪-」~第21話「呪術甲子園」

東京校と京都校の呪術師たちが競い合う「京都姉妹校交流会」が開幕。団体戦のルールは、指定エリア内に放たれた呪霊を祓った数で勝敗を決するというものだが、京都校側には虎杖抹殺の密命が下されていた。死んだはずの虎杖の生存が公になり、両校の生徒たちの間に緊張が走る。

戦闘狂である京都校の東堂葵は、虎杖と対峙する中で彼の強靭な肉体と精神に(一方的に)共感し、「親友(ブラザー)」と認める。東堂は虎杖に呪力の核心を教え、彼を特級呪霊と戦えるレベルへと導く。その最中、特級呪霊・花御と呪詛師・組屋鞣造(くみや じゅうぞう)らが交流会に乱入。生徒たちは一致団結して花御に立ち向かう。伏黒、真希、釘崎、狗巻、加茂らが連携し、それぞれの術式を駆使して奮闘。特に狗巻棘(いぬまき とげ)の「呪言(じゅごん)」や禪院真希(ぜんいん まき)の呪具を用いた戦闘が光る。最終的に虎杖と東堂のコンビが花御を追い詰めるも、五条悟の介入により花御は撤退する。

団体戦は中断となり、残りの日程は野球で勝敗を決める「呪術甲子園」が行われ、束の間の日常が描かれる。

  • 主要登場キャラクター(京都校):東堂葵、禪院真依、加茂憲紀(かも のりとし)、西宮桃(にしみや もも)、究極メカ丸(アルティメットメカまる)、三輪霞(みわ かすみ)、庵歌姫(いおり うたひめ)、楽巌寺嘉伸(がくがんじ よしのぶ)
  • 主要登場キャラクター(東京校):禪院真希、狗巻棘、パンダ
  • 注目術式/戦闘:
    • 東堂葵の「不義遊戯(ブギウギ)」:手を叩くことで、自身と指定した対象の呪力を持つものの位置を入れ替える。
    • 狗巻棘の「呪言」:言葉に呪いを乗せて相手に強制的な効果を与える。
    • 禪院真希の呪具使いとしての高い身体能力と戦闘技術。天与呪縛による身体能力が示唆される。
    • パンダの変身能力(ゴリラモードなど)。
    • 加茂憲紀の「赤血操術(せっけつそうじゅつ)」。
    • 花御の植物を操る呪術と高い防御力。
    • 伏黒恵の領域展開「嵌合暗翳庭」(不完全):花御との戦闘で使用。
    • 虎杖悠仁と東堂葵の連携:「黒閃(こくせん)」の連続発動。

第22話「起首雷同」~第24話「共犯」

交流会の後、虎杖、伏黒、釘崎は、伏黒の母校で起きた連続変死事件の調査任務に赴く。事件は、伏黒の義理の姉・津美紀(つみき)も関わる八十八橋(やそはちばし)の呪いが原因と判明。そこで彼らは、特級呪物「呪胎九相図(じゅたいくそうず)」の1番~3番が受肉した存在である脹相(ちょうそう)、壊相(えそう)、血塗(けちず)の兄弟と遭遇する。

伏黒は単独で特級呪霊と化した八十八橋の呪いを祓い、過去のトラウマを乗り越える成長を見せる。一方、虎杖と釘崎は壊相・血塗と激突。彼らの術式「蝕爛腐術(しょくらんふじゅつ)」に苦戦するも、互いを信頼し、決死の覚悟で連携。釘崎は自身の術式「共鳴り(ともなり)」と「簪(かんざし)」を巧みに使いこなし、虎杖と共に「黒閃」を連続で叩き込み、勝利を収める。この戦いを通じて、一年生3人の絆と呪術師としての成長が鮮明に描かれた。

  • 主要登場キャラクター:脹相、壊相、血塗
  • 注目術式/戦闘:
    • 壊相・血塗の「蝕爛腐術」:自身の血液に強力な腐食性を持たせる。
    • 壊相の術式「朽(きゅう)」:対象に血液を付着させ、腐敗させるマーキング術式。
    • 血塗の術式「血刃(けっぱん)」:血液を凝固させて刃のように飛ばす。
    • 釘崎野薔薇の「芻霊呪法・簪」「芻霊呪法・共鳴り」:対象の一部(藁人形など)を通じて本体にダメージを与える。
    • 虎杖悠仁・釘崎野薔薇の「黒閃」:打撃との誤差0.000001秒以内に呪力が衝突した際に生まれる空間の歪み。通常の2.5乗の威力。
    • 伏黒恵が単独で特級呪霊を撃破。

第1期におけるキャラクターの成長と関係性の深化

第1期を通じて、主要キャラクターたちは数々の戦いと困難を経験し、著しい成長を遂げる。

  • 虎杖悠仁:当初は呪術の知識も経験も皆無だったが、数々の死線を乗り越え、呪術師としての自覚を深める。特に吉野順平の死は彼の死生観に大きな影響を与え、「正しい死」とは何かを模索し続ける。仲間との絆を何よりも大切にし、持ち前の明るさと身体能力で困難に立ち向かう。宿儺の存在という爆弾を抱えながらも、他人を救うために戦う覚悟を固めていく。
  • 伏黒恵:過去の経験からクールで他者と距離を置く傾向があったが、虎杖や釘崎との出会いを通じて徐々に心を開いていく。仲間を守る意識が高まり、自身の術式「十種影法術」の理解と応用力を向上させる。特に少年院での経験や八十八橋の任務は、彼に大きな精神的成長を促した。「不平等に人を助ける」という信念を持つ。
  • 釘崎野薔薇:勝ち気で口は悪いが、仲間思いで精神的に非常にタフな少女。田舎出身であることへのコンプレックスと都会への憧れを持つ。壊相・血塗との戦いでは、死の恐怖を乗り越え、自らを犠牲にする覚悟で勝利に貢献。虎杖や伏黒とは信頼できる仲間として、互いに支え合う関係を築く。
  • 五条悟と生徒たち:五条は教師として、虎杖、伏黒、釘崎ら生徒たちを厳しくも愛情を持って指導する。彼らの潜在能力を高く評価し、次世代の呪術師として期待を寄せている。生徒たちも五条の圧倒的な強さとカリスマ性に信頼を置いている。

第1期の重要な戦闘シーンと術式解説

  • 五条悟 vs 漏瑚:第7話。五条の「無下限呪術」と領域展開「無量空処」の圧倒的な威力が描かれ、「現代最強」の格の違いを見せつけた。漏瑚の火山をモチーフとした術式も強力だが、五条には全く通用しなかった。この戦いは、呪術戦のスケールと五条の底知れぬ強さを視聴者に印象づけた。
  • 虎杖悠仁 vs 真人(1回目):第12話~第13話。吉野順平を弄び殺した真人に対し、虎杖が怒りと絶望の中で挑む。真人の「無為転変」は魂に直接干渉する術式であり、通常であれば防ぎようがない。しかし、宿儺の器である虎杖には効果が薄いことが示唆される。七海建人も加勢し、重傷を負いながらも真人を追い詰めるが、取り逃がす。この戦いは、真人の底知れない悪意と、虎杖の呪術師としての覚悟を深める重要な転換点となった。
  • 京都姉妹校交流会での対花御戦:第19話~第20話。特級呪霊・花御の襲撃に対し、東京校・京都校の生徒たちが連携して立ち向かう。狗巻の呪言、伏黒と加茂の連携、真希と釘崎の共闘など、各々の術式と個性が光る集団戦が展開された。花御の多彩な植物系の術式と高い耐久力に苦戦するも、最後は虎杖と東堂が「黒閃」を連続で決めて圧倒する。
  • 虎杖悠仁・東堂葵 vs 花御:第20話。東堂の術式「不義遊戯」による変幻自在の連携と、虎杖の成長、そして両者が見せる「黒閃」の連続は圧巻。東堂の指導により虎杖の呪力コントロールが向上し、戦術眼も養われたことが示される。
  • 虎杖悠仁・釘崎野薔薇 vs 壊相・血塗:第24話。呪胎九相図の兄弟との死闘。敵の術式「蝕爛腐術」により毒に侵されながらも、虎杖と釘崎は互いの覚悟と信頼を胸に立ち向かう。釘崎の「共鳴り」が決定打となり、最後は二人の「黒閃」が炸裂。この戦いで二人は呪術師としての大きな成長を遂げた。

『劇場版 呪術廻戦 0』:愛と呪いの物語

劇場版概要

『劇場版 呪術廻戦 0』は、2021年12月24日に公開されたアニメ映画。テレビアニメ第1期の前日譚にあたり、原作漫画の第0巻『東京都立呪術高等専門学校』をアニメ化した作品である (Wikipedia – 劇場版 呪術廻戦 0)。主人公は乙骨憂太(おっこつ ゆうた)で、幼馴染の祈本里香(おりもと りか)の呪いに苦しむ彼が、呪術高専で仲間たちと出会い、自らの呪いと向き合い成長していく物語である。テーマは「愛と呪い」であり、乙骨の里香への「純愛」と、最悪の呪詛師・夏油傑(げとう すぐる)が掲げる歪んだ「大義」との対比が鮮烈に描かれる。

主要キャラクターは、乙骨憂太、特級過呪怨霊と化した祈本里香、そして彼らを導く五条悟、同級生となる禪院真希、狗巻棘、パンダ、そして敵対する夏油傑である。

ストーリー詳細:乙骨憂太の呪いと解放、夏油傑の百鬼夜行

乙骨憂太は、幼い頃に結婚の約束を交わした祈本里香を交通事故で失い、そのショックから里香を強力な呪い(特級過呪怨霊)として自身に繋ぎ止めてしまう。里香の強大な力は乙骨自身にも制御できず、周囲に危害を加えてしまうため、乙骨は死刑対象となる。しかし、五条悟の介入により死刑は保留され、呪術高専東京校に転入することになる。

高専で乙骨は、同級生の禪院真希、狗巻棘、パンダと出会う。当初は心を閉ざしていた乙骨だが、彼らとの交流や任務を通じて徐々に打ち解け、仲間を大切に思う気持ちを育んでいく。里香の力を制御する訓練も進め、呪術師としての才能を開花させていく。

一方、元特級呪術師でありながら呪詛師となった夏油傑は、「非術師を殲滅し、呪術師だけの世界を創造する」という歪んだ理想を掲げ、来る12月24日に「百鬼夜行」を決行すると宣言。新宿と京都に大量の呪霊を放ち、大規模な呪術テロを引き起こす。その真の目的は、乙骨憂太が持つ特級過呪怨霊・祈本里香の力を奪うことにあった。

百鬼夜行当日、高専の呪術師たちは新宿と京都で懸命に戦う。乙骨は仲間たちを守るため、夏油との直接対決に臨む。激闘の末、乙骨は自らの命を対価に里香の力を完全解放し、夏油を打ち破る。戦いの後、乙骨は里香との呪いが、実は里香が乙骨を呪ったのではなく、乙骨が里香の死を受け入れられずに呪いをかけた結果であったことを知る。乙骨が心から里香の死を受け入れたことで、里香の呪いは解かれ、彼女は安らかに成仏する。

物語の終盤では、かつて親友であった五条悟と夏油傑の過去の関係性や、夏油が闇堕ちした経緯が断片的に示唆される。

劇場版におけるキャラクターの活躍と関係性

  • 乙骨憂太:当初は気弱で自己否定的だったが、里香の呪いを解くため、そして大切な仲間を守るために戦う決意を固め、強大な呪術師へと成長する。里香への一途な想いは「純愛」として描かれ、その愛の力が彼の強さの源となる。
  • 祈本里香:乙骨を「呪う」恐ろしい怨霊として登場するが、その本質は乙骨を深く愛する少女。乙骨の成長と共に、彼女もまた制御された力として乙骨を「守る」存在へと変化していく。最終的に解呪され、乙骨に感謝の言葉を告げて消える。
  • 夏油傑:かつて五条悟と並び称された最強の呪術師の一人。しかし、ある任務をきっかけに非術師への憎悪を募らせ、「弱者生存」という思想に反発し「強者生存」を掲げ、呪術師だけの楽園を目指す。劇場版ではそのカリスマ性と狂気、そして五条との複雑な因縁が描かれる。
  • 禪院真希、狗巻棘、パンダ:乙骨にとって初めての仲間であり、彼の成長を支える重要な存在。それぞれが抱える葛藤や背景も描かれ、乙骨との共闘を通じて絆を深めていく。

劇場版の重要な戦闘シーンと術式解説

  • 乙骨憂太(&里香)の初戦闘・任務:商店街での任務では、乙骨の底知れない呪力量と、それを具現化する里香の圧倒的な力が示される。当初は荒削りだが、狗巻やパンダの助けを借りて任務をこなしていく。戦闘を通じて、乙骨は刀(日本刀)を主な武器とし、里香の力を乗せて戦うスタイルを確立していく。
  • 百鬼夜行における各呪術師の戦闘:新宿・京都で繰り広げられる呪術師たちと呪霊の大規模戦闘。テレビシリーズ第1期ではまだ本格的な活躍が描かれていなかった七海建人や冥冥(めいめい)、さらには京都校のメンバー(東堂葵、加茂憲紀など)も登場し、それぞれの術式を駆使して戦う姿が描かれる。
    • 七海建人:多数の呪霊を冷静沈着に祓っていく。
    • 冥冥:斧を武器に戦い、鳥を操る術式「黒鳥操術(こくちょうそうじゅつ)」も披露。
  • 乙骨憂太 vs 夏油傑:本作のクライマックス。夏油は「呪霊操術(じゅれいそうじゅつ)」で多数の強力な呪霊を操り、その極ノ番「うずまき」で乙骨を追い詰める。対する乙骨は、里香の力を借りて狗巻の「呪言」を模倣したり、夏油の攻撃で致命傷を負いながらも「反転術式」で治癒するなど、底知れないポテンシャルを見せる。最終的に、乙骨は自らの命と引き換えに里香の呪力を完全に解放し、莫大な呪力の奔流で夏油を圧倒する。
    • 乙骨憂太の術式(模倣):里香を通じて他者の術式をコピーする能力の片鱗を見せる。
    • 祈本里香の完全顕現:乙骨の呪力供給制限を解除した状態。圧倒的な呪力量と攻撃力を持つ。
    • 夏油傑の「呪霊操術」:降伏させた呪霊を取り込み、自在に操る術式。劇場版では約4000体の呪霊を所持。

アニメ『呪術廻戦』第2期:過去と現在、激動の渋谷

第2期概要

アニメ『呪術廻戦』第2期は、2023年7月6日から12月28日まで全23話が放送された (Wikipedia – 呪術廻戦 (アニメ))。物語は大きく二つの編で構成されており、第25話から第29話までが五条悟と夏油傑の高専時代を描く「懐玉・玉折編」、第30話から第47話までが現代の東京・渋谷で起こる未曾有の大規模呪術テロを描く「渋谷事変編」となっている。過去と現在が交錯し、多くのキャラクターの運命が大きく揺れ動く、衝撃的な内容が展開された。

「懐玉・玉折編」:最強の二人の、もう戻れない青い春

第25話~第29話。時は2006年、五条悟と夏油傑が呪術高専の2年生だった頃の物語。「最強」と称される二人は、互いに唯一無二の親友でありライバルだった。しかし、ある任務が彼らの運命を大きく変転させる。

  • 主要展開とキャラクターの心情変化:
    • 第25話「懐玉」~第26話「懐玉-弐-」:五条と夏油、そして家入硝子は高専生としての日々を送っていた。彼らに、呪術界の要である天元様の指名で、「星漿体(せいしょうたい)」と呼ばれる少女・天内理子(あまない りこ)を護衛し、天元様のもとへ送り届ける任務が下される。しかし、星漿体を狙う二つの勢力、「盤星教(ばんせいきょう)Q」と呪詛師集団が彼らの前に立ちはだかる。
    • 第27話「懐玉-参-」:五条と夏油は、次々と現れる刺客を退けながら天内理子を護衛する。当初は冷めた態度だった五条も、天真爛漫な理子や世話係の黒井美里(くろい みさと)と過ごすうちに、任務以上の感情を抱き始める。しかし、沖縄での休息中、最強の術師殺しと名高い伏黒甚爾(ふしぐろ とうじ)が彼らの前に現れる。
    • 第28話「懐玉-肆-」:伏黒甚爾の圧倒的な強さの前に、五条悟は敗北を喫し瀕死の状態に陥る。夏油も甚爾に追い詰められ、理子は目の前で射殺されてしまう。甚爾は呪力を持たない代わりに超人的な身体能力を持つ「天与呪縛」のフィジカルギフテッドであり、五条の無下限呪術を攻略する術を持っていた。
    • 第29話「玉折」:死の淵で五条は呪力の核心を掴み、「反転術式」と術式順転「蒼」、術式反転「赫」を会得し覚醒。復活した五条は伏黒甚爾を圧倒的な力で葬る。しかし、親友の死と星漿体護衛失敗という結果は、夏油の心に深い闇を落とす。非術師を守るという大義と、そのために仲間が犠牲になる現実との間で苦悩した夏油は、やがて「非術師を殲滅し、呪術師だけの世界を創る」という歪んだ結論に至り、呪術高専と決別。五条との道は完全に分かたれることとなる。このエピソードは「最強の二人」が「唯一の二人」でなくなった瞬間を痛切に描いている。 (バンダイチャンネル – 呪術廻戦 懐玉・玉折/渋谷事変(第2期))
  • 主要登場キャラクター:若き日の五条悟、夏油傑、家入硝子、天内理子、黒井美里、伏黒甚爾(禪院甚爾)、孔時雨(コン シウ)
  • 注目術式/戦闘:
    • 伏黒甚爾の戦闘能力:呪具「万里ノ鎖(ばんりのくさり)」「天逆鉾(あまのさかほこ)」などを使いこなし、呪力を持たないながらも五条を一度は破る。常人離れした五感とフィジカル。
    • 五条悟の覚醒:反転術式による自己治癒、術式順転「蒼(あお)」、術式反転「赫(あか)」、そして後に虚式「茈(むらさき)」へと繋がる力の萌芽。
    • 夏油傑の「呪霊操術」と苦悩:多くの呪霊を使役するも、甚爾には及ばず、また理子を守れなかった無力感が彼を蝕む。

「渋谷事変編」:未曾有の呪術テロと絶望的な戦い

第30話~第47話。2018年10月31日、ハロウィンで賑わう東京・渋谷。夏油傑(その肉体を乗っ取った偽夏油=羂索)率いる呪霊・呪詛師集団は、一般人を人質に取り渋谷駅を中心に複数の「帳(とばり)」を降ろし、五条悟を封印すべく未曾有の大規模呪術テロを引き起こす。

  • 主要展開、多数の戦闘、キャラクターの生死と関係性の激変:
    • 第30話「そういうこと」~第33話「渋谷事変 開門」:渋谷の各所に帳が降ろされ、一般人が閉じ込められる。呪術高専は多数の術師を投入し、班分けして救助と敵の排除にあたる。虎杖は蝗GUY(バッタガイ)を、七海は重面春太(しげも はるた)を圧倒するが、伊地知が重面に刺され重傷を負う。五条は単独で渋谷駅地下へ向かい、漏瑚、花御、脹相と対峙。圧倒的な力で呪霊たちを蹂躙するが、偽夏油(羂索)の策略により特級呪物「獄門疆(ごくもんきょう)」に封印されてしまう。
    • 第34話「昏乱」~第39話「揺蕩」:五条封印の報は各術師に衝撃を与える。七海班(七海、伏黒、猪野琢真、禪院直毘人、禪院真希)は特級呪霊・陀艮(だごん)と遭遇。陀艮の領域展開「蕩蘊平線(たううんへいせん)」に苦戦するも、降霊術で復活した伏黒甚爾の乱入により陀艮は祓われる。しかし、直後に現れた漏瑚により直毘人と真希は焼かれ、七海も重傷を負う。宿儺の指を大量に摂取させられた虎杖の中で、両面宿儺が一時的に覚醒。圧倒的な力で漏瑚を弄び殺害する。
    • 第40話「霹靂」~第41話「霹靂-弐-」:宿儺は伏黒が「布瑠部由良由良(ふるべゆらゆら)」と唱え、最強の式神「八握剣異戒神将魔虚羅(やつかのつるぎいかいしんしょうまこら)」を召喚したことに興味を示す。宿儺は魔虚羅との規格外の戦いを繰り広げ、領域展開「伏魔御厨子」で渋谷の一帯を壊滅させながら辛くも勝利する。この戦いで多くの一般市民も犠牲になる。虎杖は意識を取り戻すが、宿儺による大虐殺の記憶に打ちのめされる。
    • 第42話「理非」~第44話「理非-参-」:満身創痍の七海建人は、多数の改造人間に襲われる中、真人に遭遇し上半身を吹き飛ばされ死亡。その壮絶な最期を目の当たりにした虎杖は激昂。釘崎も駆けつけ、真人と対峙するが、真人の策にはまり「無為転変」で顔面を破壊され、生死不明の重体となる。
    • 第45話「変身」~第47話「渋谷事変 閉門」:親友・東堂葵の助けを得て、虎杖は再び真人と対峙。東堂は自身の術式「不義遊戯」と卓越した戦術眼で虎杖をサポート。「黒閃」の応酬となる壮絶な死闘の末、虎杖は真人を追い詰める。しかし、あと一歩のところで偽夏油(羂索)が現れ、弱った真人を「呪霊操術・極ノ番『うずまき』」で取り込み、吸収する。偽夏油は自らの目的の一端を語り、呪術師の新たな時代「呪術全盛、平安の世」の到来を宣言し、渋谷事変は終結する。脹相は虎杖の中に弟たちの記憶(存在しない記憶)を見て、虎杖の味方となることを決意する。 (呪術廻戦 公式サイト EPISODES)
  • 主要登場キャラクター:偽夏油(羂索)、真人、漏瑚、脹相、陀艮、疱瘡神(ほうそうがみ)、伏黒甚爾(降霊)、七海建人、禪院直毘人(ぜんいん なおびと)、日下部篤也(くさかべ あつや)、冥冥、憂憂(ういうい)、多数の呪術師。
  • 注目術式/戦闘:
    • 各キャラクターの領域展開:陀艮「蕩蘊平線」、漏瑚「蓋棺鉄囲山(がいかんてっちせん)」、真人「自閉円頓裹(じへいえんどんか)」、宿儺「伏魔御厨子」、伏黒恵「嵌合暗翳庭」。
    • 五条悟 vs 漏瑚・花御・脹相・真人:五条が0.2秒の領域展開を行うなど、圧倒的な戦闘力を見せるも、獄門疆に封印される。
    • 宿儺 vs 魔虚羅:渋谷を広範囲に破壊する文字通りの神話レベルの戦い。魔虚羅の「あらゆる事象への適応能力」と宿儺のそれを上回る攻撃。
    • 虎杖悠仁・東堂葵 vs 真人:因縁の対決。「黒閃」を連続で繰り出し、魂を削り合う壮絶な総力戦。東堂は左手を失い術式を失う。
    • 伏黒甚爾(降霊)の暴走:陀艮を瞬殺し、その後伏黒恵とも戦闘。最終的に自害。

第2期におけるキャラクターの運命と関係性の変化

  • 五条悟と夏油傑:「懐玉・玉折編」で描かれた二人の過去の決裂が、現代の「渋谷事変」という最悪の悲劇へと直結する。夏油の肉体を乗っ取った羂索によって五条が封印されるという皮肉な運命。
  • 虎杖悠仁:七海や釘崎(生死不明)を始めとする多くの仲間や一般人の死を目の当たりにし、特に宿儺が自らの体で引き起こした大虐殺に深い絶望と怒りを抱える。呪術師として戦い続けることへの苦悩が深まる。
  • 伏黒恵:姉・津美紀を目覚めさせるために戦っていたが、渋谷事変では自らの限界と向き合い、大きな試練に直面する。魔虚羅召喚という捨て身の行動は、彼の覚悟の表れでもある。
  • 釘崎野薔薇:真人の「無為転変」により顔の左半分を破壊され、生死不明となる。彼女の退場は虎杖に大きな精神的ダメージを与えた。
  • 七海建人:元サラリーマンという異色の経歴を持つ呪術師。「労働はクソ」と言い放ちながらも、呪術師としての矜持を貫き、最期まで後悔がないようにと虎杖に言葉を遺し、壮絶な死を遂げる。
  • 真人:人間の負の感情から生まれた呪霊として、幾度となく虎杖たちの前に立ちはだかり、多くのキャラクターを死に追いやった。渋谷事変で虎杖に敗北し、最後は羂索に取り込まれる形で終焉を迎える。
  • 偽夏油(羂索):夏油傑の肉体を乗っ取り、千年に渡り暗躍してきた呪術師。その目的は日本の非術師をマーキングし、術式を調整して呪術師の数を増やすことによる「呪力の最適化」。渋谷事変はその計画の大きな一歩となった。

第2期の重要な戦闘シーンと術式解説

  • 五条悟 vs 伏黒甚爾(懐玉・玉折編):第27話~第29話。最強を自負していた五条が、呪力を持たない甚爾に一度は敗北。死の淵で覚醒し、反転術式と「蒼」「赫」を駆使して甚爾を討つ。呪術戦における純粋なフィジカルの脅威と、五条の成長を描いた重要な戦い。
  • 夏油傑 vs 伏黒甚爾(懐玉・玉折編):第28話。理子を守るため、甚爾に挑む夏油。多数の呪霊を操るも、甚爾の圧倒的な戦闘能力と呪具の前に敗れる。この敗北と理子の死が、夏油の心を決定的に折ることになる。
  • 五条悟 vs 漏瑚・花御・脹相・真人(渋谷事変編):第32話~第33話。五条封印を狙う特級呪霊連合との戦い。五条は一般人を守りながら戦うという制約の中で、0.2秒間の領域展開「無量空処」を発動するなど規格外の力を見せるが、偽夏油(羂索)の策略と獄門疆の特性により封印される。
  • 七海建人・禪院直毘人・禪院真希 vs 陀艮(渋谷事変編):第36話~第37話。陀艮の領域展開「蕩蕴平線」内で繰り広げられる水中戦。術式の相性や連携が鍵となる高度な呪術戦。伏黒恵の参戦、そして伏黒甚爾の乱入により戦局は二転三転する。
  • 宿儺 vs 漏瑚(渋谷事変編):第39話。宿儺が虎杖の体を乗っ取り、漏瑚と戦闘。指15本分の力を解放した宿儺は、漏瑚を赤子扱いし、圧倒的な火力で蹂躙。「誇れ、オマエは強い」という言葉と共に葬る。
  • 宿儺 vs 八握剣異戒神将魔虚羅(渋谷事変編):第40話~第41話。伏黒恵が調伏の儀式で呼び出した最強の式神・魔虚羅と宿儺の戦い。魔虚羅はあらゆる事象に適応する能力を持ち、宿儺の斬撃すら無効化していく。宿儺は領域展開「伏魔御厨子」と炎の術式を組み合わせて渋谷駅周辺を壊滅させながら、魔虚羅を破壊。呪術戦の頂点とも言える戦い。
  • 虎杖悠仁・東堂葵 vs 真人(渋谷事変編):第45話~第46話。釘崎を失い(生死不明)絶望する虎杖を東堂が鼓舞し、最後の戦いに挑む。真人は「魂の本当の形」に目覚め「遍殺即霊体(へんせつそくれいたい)」となるが、虎杖と東堂の完璧な連携と「黒閃」の連続により追い詰められる。東堂は片腕を失い術式を失うも、最後まで虎杖を導く。

キャラクター事典:登場時期と生死の記録

注意:以下のリストはアニメ『呪術廻戦』第1期、劇場版0、第2期に関する重大なネタバレを非常に多く含みます。閲覧には十分ご注意ください。

キャラクター名は一般的な呼称で記載しています。初登場時期は「S1-E1」(シーズン1第1話)、「劇場版0」、「S2-E25」(シーズン2第25話、懐玉・玉折編第1話)のように記載しています。生死情報はアニメシリーズ第2期終了時点(2023年12月)を基準とし、死亡が明確な場合はその時期、死因、加害者を可能な範囲で記載しています。

主要キャラクター

キャラクター名 初登場時期 生死(アニメシリーズ終了時点) 備考(死亡時期・死因・加害者など)
虎杖悠仁 S1-E1 生存
伏黒恵 S1-E1 生存
釘崎野薔薇 S1-E3 生死不明(重傷) S2渋谷事変(S2-E44)にて真人の「無為転変」により顔面左部を破壊され、新田新の術式で応急処置後、安否不明。
五条悟 S1-E1 封印 S2渋谷事変(S2-E33)にて偽夏油(羂索)らにより獄門疆に封印される。
両面宿儺 S1-E1(虎杖の体に受肉) 封印状態(虎杖の体内) S2渋谷事変で一時的に虎杖の肉体の主導権を握る。
乙骨憂太 劇場版0(主役) / S1-E6(名前のみ) / S2-E47(僅かに登場) 生存 アニメ本編では本格的な活躍はまだ少ないが、第2期最終話で海外から帰国した姿が描かれた。
祈本里香 劇場版0 解呪 劇場版0のラストで乙骨により解呪され成仏。
夏油傑 劇場版0(過去の本人) / S1-E8(偽夏油として初登場) 死亡(本体) / 偽夏油(羂索)は生存 本体は劇場版0で描かれた百鬼夜行の後、五条悟により殺害(時期は2017年12月24日)。アニメS1,S2に登場するのはその肉体を乗っ取った呪詛師・羂索。
七海建人 S1-E6 死亡 S2渋谷事変(S2-E42)にて漏瑚に焼かれ重傷を負った後、真人に上半身を吹き飛ばされ死亡。
禪院真希 S1-E8 生存(重傷) S2渋谷事変(S2-E37)にて漏瑚の炎で全身に重度の火傷を負う。
狗巻棘 S1-E8 生存(重傷) S2渋谷事変(S2-E41)にて宿儺の領域展開「伏魔御厨子」に巻き込まれ左腕を失う重傷。
パンダ S1-E8 生存(一部損傷) 詳細はアニメ未放送だが、原作では渋谷事変で日下部篤也と共闘中に攻撃を受け、頭部と胴体の一部を損傷。
東堂葵 S1-E8 生存(術式喪失) S2渋谷事変(S2-E46)にて真人の「無為転変」により左手を失い、術式「不義遊戯」が使用不可になる。
禪院真依 S1-E8 アニメシリーズ内では生存 原作では渋谷事変より後のエピソードで死亡(アニメ未放送範囲)。
加茂憲紀 S1-E8 生存
西宮桃 S1-E8 生存
究極メカ丸(与幸吉) S1-E8 死亡 S2渋谷事変直前(S2-E30)、真人・偽夏油(羂索)と交戦し、本体である与幸吉が死亡。
三輪霞 S1-E8 生存 S2渋谷事変(S2-E47)にて偽夏油(羂索)に刀を折られ戦闘不能に。「もう刀は振るえない」と発言。
夜蛾正道 S1-E6 アニメシリーズ内では生存 原作では渋谷事変後、呪術総監部上層部の命令により楽巌寺嘉伸によって殺害される(アニメ未放送範囲)。
家入硝子 S1-E6 生存
伊地知潔高 S1-E6 生存(重傷) S2渋谷事変(S2-E31)にて重面春太に複数箇所を刺され重傷。後に家入硝子により治療される。
庵歌姫 S1-E8 生存
楽巌寺嘉伸 S1-E8 生存
冥冥 劇場版0(僅か) / S2-E26(本格登場) 生存 S2渋谷事変(S2-E38)にて偽夏油(羂索)との戦闘を回避し、弟の憂憂と共に海外(クアラルンプール)へ逃亡。
日下部篤也 S1-E17(名前のみ) / S2-E31(本格登場) 生存

敵キャラクター・呪霊・その他

キャラクター名 初登場時期 生死(アニメシリーズ終了時点) 備考(死亡時期・死因・加害者など)
真人 S1-E7 死亡(取り込まれる) S2渋谷事変(S2-E47)にて虎杖悠仁に敗北後、偽夏油(羂索)に術式抽出のため「うずまき」で取り込まれ死亡。
漏瑚 S1-E8 死亡 S2渋谷事変(S2-E39)にて両面宿儺に敗北し焼死。
花御 S1-E8 死亡 S2渋谷事変(S2-E32)にて五条悟に壁に叩きつけられ圧死。
陀艮 S2-E31(人間体) / S2-E36(呪霊体) 死亡 S2渋谷事変(S2-E37)にて降霊した伏黒甚爾に斬殺される。
脹相 S1-E24 生存(虎杖側へ) S2渋谷事変にて虎杖と共闘。虎杖を弟と認識。
壊相 S1-E24 死亡 S1起首雷同編(S1-E24)にて虎杖・釘崎に祓われる。
血塗 S1-E24 死亡 S1起首雷同編(S1-E24)にて虎杖・釘崎に祓われる。
吉野順平 S1-E9 死亡 S1幼魚と逆罰編(S1-E12)にて真人に魂を改造され異形の姿となり、その後死亡。
伏黒甚爾(禪院甚爾) S2-E26 死亡(2度目) S2懐玉・玉折編(S2-E29)にて五条悟に殺害。その後、S2渋谷事変(S2-E36)にてオガミ婆の降霊術で孫の肉体に復活するも最後は自害(S2-E37)。
天内理子 S2-E25 死亡 S2懐玉・玉折編(S2-E28)にて伏黒甚爾に射殺される。
黒井美里 S2-E25 死亡 S2懐玉・玉折編(S2-E27)にて伏黒甚爾に殺害される。
重面春太 S2-E31 死亡 S2渋谷事変にて七海建人に重傷を負わせるも、その後、宿儺の領域展開「伏魔御厨子」に巻き込まれ死亡したと推測される(S2-E41)。明確な死亡描写はなし。
粟坂二良 S2-E33 生死不明(敗北) S2渋谷事変(S2-E35)にて禪院直毘人に敗北。その後の安否は不明。
疱瘡神(疱瘡婆) S2-E38 死亡 S2渋谷事変(S2-E38)にて冥冥・憂憂に祓われる。
禪院直毘人 S2-E33 死亡 S2渋谷事変(S2-E37)にて陀艮との戦闘で右腕を失い、その後漏瑚に焼かれ死亡。
偽夏油(羂索) S1-E8(夏油の肉体で初登場、正体は渋谷事変で示唆) 生存 夏油傑の肉体を乗っ取り、千年以上前から暗躍する呪術師。目的は「呪力の最適化」。

情報参照元(一部):Wikipedia – 呪術廻戦 (アニメ)TVアニメ「呪術廻戦」公式サイト – EPISODESABEMA TIMES – アニメ「呪術廻戦」各話のあらすじ

 

まとめと今後の展望

アニメ『呪術廻戦』シリーズは、第1期から劇場版0、そして第2期に至るまで、息を呑むような壮絶な戦いと、深く掘り下げられた人間ドラマを描き出し、多くの視聴者を魅了してきた。特に第2期「渋谷事変編」では、数多くのキャラクターが命を落とし、あるいは再起不能なほどの傷を負い、物語はかつてないほどの絶望感に包まれた。五条悟の封印、七海建人の死、釘崎野薔薇の安否不明、そして宿儺による大虐殺は、今後の物語に暗い影を落としている。

各キャラクターの運命は大きく揺れ動き、残された謎も多い。偽夏油(羂索)の真の目的と今後の計画、宿儺の指を全て取り込んだ虎杖の行く末、封印された五条の救出、そして伏黒恵や乙骨憂太をはじめとする生き残った呪術師たちの戦いの行方など、注目すべきポイントは尽きない。

原作漫画では「死滅回游編」という更なる激動の展開が描かれており、今後のアニメシリーズ化への期待は高まるばかりである。過酷な運命に翻弄されながらも、それぞれの信念を胸に戦い続けるキャラクターたちの姿は、これからも私たちに多くの感情を呼び起こすだろう。

本稿が、この複雑で深遠な『呪術廻戦』の世界をより深く理解し、楽しむための一助となれば幸いである。

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