私の体験談
私自身、確定拠出年金に最初に入ったのは2002年ごろでした。 당시勤めていた会社で企業型の確定拠出年金が導入されていたので、そこで加入したのが始まりです。その後、2008年に退職し、次の会社では企業型の制度がなかったため、今度は個人型の確定拠出年金、いまでいうiDeCoに移りました。
ちょうど2008年といえば、リーマン・ショックの時期です。相場は大きく下がり、資産もかなり減りました。ただ、確定拠出年金は基本的に老後まで引き出せるものではありません。下がったからといって途中でやめることもできず、結局はそのまま持ち続けるしかありませんでした。言い方を変えれば、放置するしかなかった、というのが正直なところです。
でも、長く続けてきて感じるのは、悪い時期があっても、経済はずっと止まったままではないということです。回復には時間がかかることもありますが、積み立てを続けていれば、資産は少しずつ戻り、やがて増えていく場面が出てきます。私の場合、最初は日本株とアメリカ株を半々くらいで持っていましたが、日本株の回復が遅いと感じた時期に配分を見直し、アメリカ株の比率を高めました。その後、アメリカ経済の回復とともに、iDeCoの資産も増えていったという実感があります。
もちろん、これは私自身の経験であって、誰にでも同じ配分が正解だとは思っていません。ただ、ひとつ言えるのは、確定拠出年金は短い目線で見ると不安が大きくても、長い目で見ると「続けること」そのものに意味がある制度だということです。始めるときに完璧な答えを持っていなくても、続けながら考え、必要に応じて配分を見直していく。その向き合い方が、この制度には合っていると感じています。
iDeCoは「完璧に始める制度」ではなく、「続けながら整える制度」
iDeCoは、最初に見たときには少し難しく感じる制度です。企業型との違いも分かりにくく、自分が対象なのかも曖昧で、申し込みや商品選びの段階ではさらに迷いやすくなります。けれど、ここまで見てきたように、iDeCoは最初からすべてを完璧に決めなければならない制度ではありません。
自分がどの立場に当てはまるのかを知ること。申し込みの流れを知ること。無理のない掛金を決めること。金融機関や運用商品を、自分に合う基準で選ぶこと。そうしたひとつひとつを順番に整理していけば、iDeCoは決して特別に難しい制度ではありません。
むしろ大切なのは、上手に始めることより、続けられる形で始めることです。掛金はあとから見直せますし、商品の配分も変えられます。利益が出て膨らんだ商品も、iDeCoの中ならスイッチングで整えやすい。最初の選択ですべてが決まるわけではないからこそ、必要以上に身構えすぎる必要はありません。
老後資金づくりは、何かひとつの正解を選ぶことではなく、自分の生活に合う形を少しずつ整えていくことです。iDeCoも同じです。最初から百点を目指さなくていい。まずは、自分に当てはまる制度として理解し、無理なく続けられる形で一歩を踏み出すこと。それができれば、iDeCoは“難しい制度”ではなく、“これからの自分のための制度”に変わっていきます。

コメント