グローブライド新発売「オノフ KURO」の徹底調査

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オノフから、中上級者や競技志向のゴルファーに向けたツアーモデル「オノフ KURO」シリーズの最新作が、2025年9月19日に発売されます。本記事では、この新シリーズの全貌を、技術的な詳細から市場での位置づけまで徹底的に調査・解説します。

今回発売の「ONOFF KURO」シリーズは、“直進主義。”をテーマに、ブレずに、強弾道で飛ばせる力強さを追求した、洗練されたラインアップです。

グローブライドが放つ、新たな一手「オノフ KURO」

グローブライドは、「A Lifetime Sports Company」を理念に掲げ、フィッシング、ゴルフ、テニス、サイクルスポーツといった生涯楽しめるスポーツ用品を展開する企業です。そのゴルフ部門を担うのが「オノフ(ONOFF)」ブランドであり、主にアベレージゴルファー向けの「AKA(赤)」と、アスリートゴルファー向けの「KURO(黒)」の2つのラインで、多くのゴルファーから支持を得てきました。

そして2025年秋、満を持して登場するのが新しい「オノフ KURO」シリーズです。開発コンセプトに「直進主義。」という力強い言葉を掲げ、ツアーモデルの枠を超えた安定性と飛距離性能の実現を目指しています。本稿では、その核心技術、各モデルの特性、そしてどのようなゴルファーに最適なのかを深く掘り下げていきます。

【初心者向け解説】ツアーモデルとは?

「オノフ KURO」は「ツアーモデル」に位置づけられます。ゴルフを始めたばかりの方には馴染みのない言葉かもしれません。簡単に言えば、ツアーモデルとは、プロゴルファーや競技に参加するような上級者(アスリートゴルファー)の要求に応えるために設計されたクラブのことです。

一般的なアマチュア向けモデルが「やさしさ」や「飛距離性能」を最優先するのに対し、ツアーモデルは以下のような特徴を持つことが多いです。

  • 操作性:意図的にボールを曲げる(ドロー、フェード)ショットが打ちやすいよう、重心がコントロールしやすく設計されている。
  • 打感:ボールがフェースに乗る感覚が分かりやすく、繊細なタッチを重視した軟鉄鍛造素材などが好まれる。
  • 締まったヘッド形状:構えた時にシャープに見え、操作性のイメージが湧きやすいコンパクトなヘッド形状が多い。
  • 低スピン性能:ヘッドスピードの速いプレーヤーが吹け上がるのを防ぎ、強い弾道で飛距離を稼ぐための低スピン設計が主流。

ただし、近年のテクノロジー進化により、ツアーモデルでありながら高い寛容性(ミスへの強さ)を両立するクラブも増えており、今回の新「オノフ KURO」もその最先端を行くモデルと言えるでしょう。

新「オノフ KURO」の核心:テーマは”直進主義”

新しい「オノフ KURO」シリーズが掲げるテーマは「直進主義。」です。これは、ツアーモデルに求められる操作性や打感を維持しつつ、最大の武器として「ブレない強弾道」を追求するという意思表示です。

このコンセプトを実現するため、開発チームは「KURO史上、最大MOI × 最速初速」を目標に掲げました。MOI(慣性モーメント)とは、ヘッドのブレにくさを示す数値で、これが大きいほどオフセンターヒット時(芯を外した時)の飛距離ロスや方向性のブレが少なくなります。つまり、新KUROはツアーモデルでありながら、かつてないほどの「やさしさ」と「安定性」を兼ね備えているのです。

この”直進主義”は、プロや上級者が求める「安定してコースを攻略する力」と、アマチュアゴルファーが願う「ミスの幅を減らしたい」という双方のニーズに応える、現代的なツアーモデルの新しい答えと言えます。

製品ラインナップと技術詳細

新「オノフ KURO」シリーズは、ドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティ、アイアンのフルラインナップで展開されます。各モデルに共通する革新的なテクノロジーと、それぞれの特徴を見ていきましょう。

ONOFF DRIVER KURO (ドライバー)

シリーズの顔となるドライバーは、「直進主義」を最も体現したモデルです。KURO史上最大のMOIを達成し、圧倒的な安定性を実現しています。

  • パワートレンチと高剛性ソールプレート:オノフ独自の溝構造「パワートレンチ」がインパクトでたわみ、そのエネルギーを新開発の「高剛性ソールプレート」がロスなくボールに伝達。これにより、ボール初速を最大化します。
  • 最大MOIヘッド設計:前モデル比でフェース長とヘッド幅を拡大し、アドレス時の安心感と寛容性を大幅に向上。高剛性カーボンクラウンとの組み合わせで低重心化も実現し、高打ち出し・低スピンの強弾道を生み出します。
  • クロスバランステクノロジー (X CBT):ヘッドとグリップエンドのウェイトを交換できるオノフ独自の機能。クラブ総重量を変えずにスイングバランスを調整でき、ゴルファー一人ひとりに最適な振り心地をカスタム可能です。
  • 弾道調整機能 (OTCS):スリーブのポジション変更により、ロフト角・ライ角・フェース角の調整が可能。個々のスイングに合わせた最適な弾道チューニングを実現します。
オノフ KURO ドライバー
カーボンクラウンが特徴的な新「オノフ KURO」ドライバーのヘッド

ONOFF FORGED IRON KURO (アイアン)

歴代モデルで契約外のプロにも愛用者が多かったKUROアイアンは、今作でさらに進化。シャープな見た目と裏腹に、驚くほどのやさしさと優れた打感を両立しています。

  • 高機能中空構造:軟鉄(S20C)鍛造ボディに、反発性能の高い特殊バネ鋼フェースを組み合わせた中空構造を採用。ヘッド内部に充填された特殊振動吸収剤により、中空アイアンとは思えないほどの柔らかな打感を実現しています。
  • 新搭載「ターンウェイト」:バックフェースのトゥ側に配置されたウェイトを調整することで、重心距離をカスタム可能。安定性重視のセッティングから、操作性重視のセッティングまで、プレースタイルに合わせた調整ができます。
  • 抜けの良いソール形状:リーディングエッジとトレーリングエッジを最適化した滑らかなソール形状により、どんなライからでもスムーズな振り抜きをサポートします。
  • フェースレーザーミーリング:フェース全面に施されたミーリング加工が、ラフやウェットな状況でも安定したスピン性能を発揮し、ピンをデッドに狙えるコントロール性能をもたらします。
オノフ フォージド アイアン KURO
シャープな形状と機能性を両立した新「オノフ フォージド アイアン KURO」

ONOFF FAIRWAY ARMS / UTILITY WINGS KURO (フェアウェイウッド & ユーティリティ)

フェアウェイウッド(FAIRWAY ARMS)とユーティリティ(UTILITY WINGS)も、ドライバーと同様のテクノロジーを搭載し、「直進主義」をサポートします。前作との大きな違いはフェアウェイウッドとユーティリティに弾道調整機能がついたことです。これにより、すべてのクラブが調整可能になりました。

  • 共通テクノロジー:パワートレンチ、高剛性ソールプレート、弾道調整機能(OTCS)、クロスバランステクノロジー(X CBT)といった主要技術を番手別に最適化して搭載。
  • 番手別最適設計:フェアウェイウッドは高初速・低スピンで飛距離を追求し、ユーティリティはアイアン感覚で安定してピンを狙えるよう設計されています。
  • 抜けの良さ:両モデルとも、あらゆるライに対応する抜けの良いソール形状を採用し、安定したショットを可能にします。

市場でのポジショニングと対象ゴルファー

革新的なテクノロジーを搭載した新「オノフ KURO」は、現在のゴルフ市場においてどのような位置づけになるのでしょうか。

誰のためのクラブか?

「オノフ KURO」の基本的なターゲットは、スコアアップを目指す中級者から、競技に参加する上級者、プロゴルファーです。操作性や打感といった、クラブにこだわるゴルファーの要求に応える性能を備えています。

しかし、今作の最大の特徴である「直進主義」、すなわちKURO史上最大の高いMOI(寛容性)は、ターゲット層をさらに広げる可能性を秘めています。具体的には、以下のようなゴルファーに特に推奨できます。

  • 安定性を求めるアスリートゴルファー:ショットの再現性を高め、左右のブレを抑えてスコアメイクしたい方。
  • よりやさしいツアーモデルを求めるゴルファー:従来のツアーモデルは難しいと感じていたが、本格的な打感や操作性にも挑戦したい方。
  • 自分仕様にカスタムしたいゴルファー:豊富な調整機能を活用し、自分だけの最適なクラブセッティングを追求したい方。

もはや「上級者専用」ではなく、「向上心のあるすべてのゴルファー」に開かれたツアーモデルと言えるでしょう。

競合製品との比較

2025年のゴルフクラブ市場は、「高MOIによる安定性」が大きなトレンドとなっています。テーラーメイドの「Qi35」シリーズやキャロウェイの「ELYTE X」シリーズなどが、同様に高い寛容性をアピールしています。

この中で「オノフ KURO」が持つ独自の強みは、「高い寛容性」と「日本のモノづくりが誇る繊細なフィーリング・デザイン」、そして「多彩な調整機能」の融合にあります。単にミスに強いだけでなく、軟鉄鍛造の心地よい打感や、構えやすい洗練されたヘッド形状、そしてクロスバランステクノロジーによる振り心地の調整まで、ゴルファーの感性に深く寄り添う設計がなされています。

上のレーダーチャートは、各モデルの特性を視覚化したものです。「オノフ KURO」は特に打感調整機能で独自性を発揮しつつ、トレンドである直進性でもトップクラスの性能を追求していることがわかります。

購入ガイド:選び方のポイント

新「オノフ KURO」シリーズの購入を検討する際に役立つ情報をまとめました。

価格情報まとめ

発表されている各モデルの税込価格は以下の通りです。価格はシャフトの仕様によって変動する場合があります。

モデル 標準シャフト装着モデル価格(税込) 備考
ONOFF DRIVER KURO 96,800円 ロフト角: 9.5°, 10.5°
ONOFF FAIRWAY ARMS KURO 66,000円 番手: #3, #5
ONOFF UTILITY WINGS KURO 49,500円 番手: U2, U3, U4
ONOFF FORGED IRON KURO 137,500円 5本セット (#6~#9, PW)
ONOFF FORGED IRON KURO (単品) 27,500円 番手: #4, #5

出典: Golf Digest Online, ALBA Net の情報を基に作成。

選び方のポイントと推奨フィッティング

これほど多機能なクラブの性能を最大限に引き出すには、専門家によるフィッティングが不可欠です。特に「オノフ KURO」は、ヘッド、グリップの重量バランス(X CBT)、ロフトやライ角(OTCS)、重心位置(アイアンのターンウェイト)まで調整できるため、試打を通じて最適なセッティングを見つけることが上達への近道となります。

オノフは、専門のフィッターが最適なクラブを提案してくれるや試打会を全国で開催しています。購入を検討する際は、ぜひ一度体験してみることを強くお勧めします。

また、より個別のニーズに応えるためのカスタム専用シャフト「LABOSPEC(ラボスペック)」も用意されており、フィッティングを通じて選択肢に加えることができます。

製品に関する問い合わせは、グローブライドお客様センター(0120-506-204)で受け付けています。

まとめ:伝統と革新の融合が生んだ”直進主義”

2025年9月19日に発売される新「オノフ KURO」シリーズは、単なるモデルチェンジではありません。それは、オノフが長年培ってきた上質なモノづくりの伝統と、現代のクラブテクノロジーの粋である高MOI設計とを融合させた、新しい時代のツアーモデルです。

「直進主義。」というコンセプトは、ミスヒットへの寛容性を劇的に高め、これまでKUROシリーズに手を伸ばせなかったゴルファーにも門戸を開きました。それでいて、アスリートが求める操作性や打感、そして所有感を満たすデザイン性は一切妥協されていません。

自分のゴルフをもう一段階上へと引き上げたいと願う、すべての情熱的なゴルファーにとって、新「オノフ KURO」は間違いなく検討に値する、強力な選択肢となるでしょう。

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