今春に発売されたベンタスブラックとテンセイCKプロ ホワイト1Kの振動数を測ってみました。合わせて、ベンタスブルー、テンセイCKプロオレンジ、ツアーAD XC、それと話題のツアーAD DIも測定してみました。
振動数、クラブ重量は実測値です。トルク、シャフト重量はメーカーホームページからの抜粋になります。また、ヘッドはSIM2MAX 9を使用しました。
ベンタスブラックは硬かった
上の表を見ると、6Sで一番硬いのはベンタスブラック、次がテンセイオレンジ、3番目がテンセイホワイト1Kでした。振り感ではやはりベンタスブラックが一番硬いですが、次はXCでした。この辺りは個人での感覚の差が出ます。
振動数を何度も測っていると、気温で変化します。また、ヘッドの違いでも変化します。あくまでも、同じヘッドで測定したときの数値を目安に他のシャフトと比較がいいと思います。振動数が幾つというこでシャフトを選ぶと間違いが起きる可能性があると思います。
それと、振動数を測るときにシャフトを引っ張り上げて手放し、シャフトの振れで数値を測定するわけですが、スタンダードポジションで測定したときにシャフトが上下に綺麗に振れる時と回ってしまう時があります。回ってしまう時はスパインが上手く取れていないようで、曲がりをチェックして差し直すとシャフトが上下に振れるようになります。これでも、振動数が1~2は変わってしまいます。
スパインに関してですが、メーカー品にそれを求めるのは無理ですね。でも、ホンマだけは自社のシャフトのスパインをとっています。
トルク=シャフトの硬さではない
トルクが少ないとシャフトが硬いと思っている人が多いですが、間違いではないですが正解でもないです。例えば、TOUR AD XC-6のSとXは同じトルクですが、振動数は違います。『トルク=硬さ』ならSとXを分ける必要はないですよね。シャフトメーカーのスペックを見ると、同じ重量帯のシャフトはトルクが一緒のモノが結構あります。トルクが一緒でも硬さが違うところにメーカーの技術は詰まっています。
トルクとは、一般的には「ねじりの強さ」として表されます。振動数はシャフトの上下の振れなので、ねじれはほとんどないです。確かに、トルクが少ないとシャフトは硬くなる方向になりますが、トルクが多くても硬く感じるシャフトも存在します。ピンのG425を使って振動数を測ったときに、純正のALTA JCB SLATE Xシャフトはトルクが4.4ですが、振動数は266もありました。基本的に重いシャフトはトルクが少なく、軽いシャフトはトルクが多くなります。シャフトはねじれとしなりがあり、カーボン製はねじれに対する強度よりも、しなりに対する強度の方があります。
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