『カレーライフ』 竹内真

カレーライフ
カレーライフ

posted with amazlet on 06.10.25
竹内 真
おすすめ度の平均: 4.67

5 2度買い、2度読み、2度感服。
4 カレーの香りにつつまれて
5 こんなにも美味しそうなカレー

人は死ぬものなのだと知ったのは、カレーライスを食べた後だった。その死が僕とカレーを結びつけ、もう一つの死が僕の背中を押した。長く奇妙なその旅に、僕の平穏な生活は丸ごとのみ込まれていった。それでも僕は、カレーライスが大好きだ。カレーライスを作る時、無闇やたらと幸せな気分になることがある。僕らみんなが、何か大きなものに包まれているような気がするのだ。史上初、大盛カレー小説!富士・米国・印度・琉球を縦横無尽、ボリューム満点1300枚。

 カレーに始まり、カレーに終わる。まさにカレーを巡る冒険小説。主人公のケンスケは父が死に際に何を勘違いしたのか「お前はカレー屋を開くつもりなんだろう?」と祖父が残した洋食屋の土地を使っていいと言い残して死んでしまった。調理師の免許は取ったがカレー屋やるという小さい頃の約束は忘れていたが、父のその一言で思い出す。そして、従兄弟ひとり一人にカレー屋を一緒にやろうと声をかける旅に出る。富士五湖からアメリカへ。アメリカからインドへ。そして沖縄へとカレーを巡る旅は続き、祖父のカレーの謎も解明していく。5人の従兄弟たちの成長小説であり、親と子の家族小説でもある。アメリカのバーモント州にはバーモントカレーは存在しないなど、カレーについての事柄がおもしろ可笑しく、そして不思議とカレーがもっと好きになってしまう小説だった。

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