テーラーメイドがドライバーの発売周期を2年にするようです

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テーラーメイドが、ドライバーを毎年出すのをやめるようです。

米ゴルフダイジェストの記事では、2027年に新しいドライバーを出さず、Qi4Dシリーズを2年サイクルで展開する方針だと出ていました。ドライバーだけでなく、フェアウェイウッドやレスキューを含むメタルウッド系のサイクルを2年にするということのようです。

これはちょっと大きいことですね。

テーラーメイドといえば、毎年1月にリリースし2月に新しいドライバーが出るメーカーというイメージがありました。R11、RBZ、SLDR、Mシリーズ、SIM、ステルス、Qi10、Qi35、そしてQi4D。毎年のように新しい名前が出て、昨年のモデルがすぐに型落ちになる感じでした。

それが、2027年は新作ドライバーなし。

米ゴルフダイジェストでは、テーラーメイドが新しいドライバーを出さない年は2001年以来になる可能性があると書いています。そう考えると、かなり大きな方針転換です。

毎年新作は、ちょっと早すぎたのかもしれない

ゴルフクラブ、とくにドライバーは高くなりました。

テーラーメイドの日本公式を見ると、Qi4Dドライバーは107,800円です。カスタムシャフトや仕様によっては、もっと高くなります。以前は、店頭価格が定価の10%引きでしたが今は定価販売ですからね。

10万円を超えるドライバーを買って、数ヶ月後には次のモデルの画像が出てくる。さらに年明けには新製品が発表されて、自分のドライバーがもう前モデルになる。

これは、買う側としてはちょっと嫌ですね。

もちろん、前モデルになったから性能が落ちるわけではないです。でも気分の問題として、「まだ買ったばかりなのに」という感じはあります。

テーラーメイドも、そのあたりを見ているのだと思います。

ゴルファーのドライバー買い替え周期も長くなっているようです。Golf Datatechの調査では、熱心なゴルファーでもドライバーの買い替えサイクルは、2012年の3~4年から今は5年近くまで伸びているという話があります。

それなら、メーカーが毎年新作を出しても、ユーザー側はそこまで毎年買い替えていないわけです。

開発には2年半ぐらいかかる

テーラーメイドのプロダクトクリエーション担当副社長、ブライアン・バゼル氏は、ドライバーの開発にはだいたい2年半ぐらいかかると話しています。

これも分かる気がします。

今のドライバーは、ただフェースを薄くすれば飛ぶという時代ではありません。反発係数もヘッド体積もルールで限界があります。慣性モーメントも、各メーカーがかなり高いところまで持ってきています。

そこからさらに飛ばすには、フェース素材、ボディの素材、重心位置、空力、打音、打感、可変ウェイト、シャフトとの組み合わせまで全部見ないといけません。

それを毎年「すごく変わりました」と言い続けるのは、さすがに難しいですね。

1年では細かな改良はできても、本当に大きな進化を見せるのは難しい。だから2年にして、ちゃんと違いが分かるモデルを作る、という考え方のようです。

フィッティングにも時間が必要

今回の話で面白いと思ったのは、フィッター側の話です。

今のドライバーは調整機能が多いです。

Qi4Dも、4つのTASウェイトとロフトスリーブがあります。モデルもQi4D、Qi4D MAX、Qi4D LS、Qi4D MAX LITEと複数あります。シャフトも複数あります。

これをフィッターが本当に理解して、どのスイングにどの組み合わせが合うのかを見極めるには、やっぱり時間がかかります。

ようやく「このヘッドはこういう人に合う」「このシャフトだとこのミスが減る」と分かってきた頃に、次のモデルが出る。これだと、現場も大変でしょうね。

2年サイクルになれば、フィッターもモデルのクセをしっかり掴めます。試打データもたまります。ユーザーにとっても、より外しにくいフィッティングになりやすいと思います。

クラブはスペックだけでは分かりません。実際に何人も打って、どんなミスが出るか、どんな球が出るかを見ないと分からない部分があります。そこに時間をかけられるのは良いことだと思います。

プロも毎年すぐ替えるわけではない

プロでも、新しいモデルが出たからすぐ替えるわけではありません。

スコッティ・シェフラーは、最新モデルが出てもQi10を長く使っていたことで知られています。ローリー・マキロイも、モデル変更にはかなり慎重です。

プロにとってドライバーは、単なる新製品ではなく武器です。少し飛ぶかどうかより、試合で信じて振れるかのほうが大事です。

これはアマチュアでも同じですね。

買ったばかりのドライバーは、最初から自分のものになっているわけではありません。何ラウンドも使って、ティーの高さ、構え方、ミスの出方、曲がり幅を分かってきて、ようやく武器になります。

それを毎年替えていたら、いつまでも慣れないままかもしれません。

タイトリストや国産メーカーはもともと2年サイクル

今回テーラーメイドが2年サイクルにすることで、タイトリストや国産メーカーに近づくことになります。

タイトリストは、だいたい2年周期でドライバーを出しています(今回は早めになりましたが)。国産メーカーも同じような流れです。ピンは特殊で前作を超えた物が出来たら発売するメーカーなので不定期です。

一方で、キャロウェイやコブラは毎年新しいウッドを出す傾向があります。ちなみに、キャロウェイですが、以前は2シリーズ展開で交互にだいていたのですが、エンドユーザーにはそれが理解されていないので毎年発売するメーカーとして定着し、最近はテーラーメイドと競うように毎年出すようになりました。

 

サイクル メーカー
2年サイクル寄り テーラーメイド、タイトリスト、国産メーカー
毎年サイクル寄り キャロウェイ、コブラ

ただ、これはどちらが正しいという話ではないです。

キャロウェイのように、毎年新しい技術を入れて市場を動かすやり方もあります。2026年のQUANTUMでは、TRI-FORCEフェースという新しい構造を入れてきました。

一方で、テーラーメイドはQi4Dを2年間フラッグシップとして育てる方向にしたわけです。

Qi4Dに自信があるということ

テーラーメイドが今このタイミングで2年サイクルにするのは、Qi4Dに自信があるからでしょうね。

Qi4Dは、カーボンフェースに4つのTASウェイトを組み合わせたモデルです。調整幅がかなり広く、Qi4D、Qi4D MAX、Qi4D LS、Qi4D MAX LITEとラインナップもそろっています。

日本公式価格はQi4Dドライバーで107,800円。決して安くありません。

でも、2年間主力モデルとして売るなら、買う側としては少し安心感があります。少なくとも来年の1月にすぐ新型が出て型落ちになる、ということはないわけです。

中古価格にも影響すると思います。毎年新作が出ると、前モデルの値下がりが早いです。2年サイクルなら、現行モデルとしての期間が長くなるので、リセールバリューも少し安定するかもしれません。

これはユーザーにとって良いことか

私は、基本的には良いことだと思います。

毎年新作が出るのは楽しいです。新しいテクノロジーを見るのも面白いですし、試打記事を書く側としてもネタになります。

でも、買う側としては少し忙しすぎました。

特にドライバーは10万円を超えるクラブです。毎年買い替えるものではないですし、買ったら数年使いたい人が多いと思います。

それなら、メーカーが「このモデルを2年間しっかり売ります」と言ってくれたほうが、ユーザーは買いやすいです。

クラブは新しければ良いというものではありません。自分に合っているかどうかです。

ただし中古狙いの人には少し困るかも

一方で、型落ち狙いの人には少し困るかもしれません。

毎年新作が出ると、前年モデルが早めに値下がりします。これを狙って買う人も多かったと思います。

2年サイクルになると、現行期間が長くなるので、値下がりは少し遅くなるかもしれません。新品の値引きも、中古の価格落ちも、これまでよりゆっくりになる可能性があります。

なので、「1年落ちを安く買う」という買い方をしていた人には、あまり嬉しくないかもしれませんね。

ただ、その分、買ったクラブの価値が残りやすいとも言えます。

最新より最適

今回のテーラーメイドの判断は、ゴルフクラブの見方を少し変えるかもしれません。

これまでは、毎年新しいモデルが出て、今年のモデルは去年より飛ぶ、去年よりやさしい、という流れでした。

もちろん進化はしています。
でも、1年ごとに誰が打っても分かるほど変わるかというと、そうではないこともあります。

実際のところ、ドライバーで大事なのは、

・自分のスウィングに合っているか
・スピン量が合っているか
・ロフトが合っているか
・シャフトが合っているか
・左や右のミスが減るか
・コースで信じて振れるか

このあたりです。

最新モデルを持っていることより、自分に合う設定で、自分のミスが少なくなることのほうが大事です。

2年使って分かることもある

ドライバーは、買ってすぐに全部分かるわけではありません。

練習場では良かったけど、コースでは右に出る。
最初は飛んだと思ったけど、だんだん左が怖くなる。
ティーの高さを変えたら急に合う。
シャフトを変えたらまったく別物になる。

こういうことは普通にあります。

2年サイクルになると、ユーザーもそのクラブと向き合う時間が増えます。フィッターもデータをためられます。メーカーもユーザーの反応を見ながら、次のモデルにちゃんと反映できます。

そう考えると、悪いことではないですね。

テーラーメイドらしくないけど、正しいかもしれない

テーラーメイドが毎年新しいドライバーを出さないというのは、少し不思議な感じがします。

でも、今の市場を考えると自然かもしれません。

ドライバーは高くなった。
買い替え周期は長くなった。
ルールの限界もある。
フィッティングは複雑になった。
ユーザーも毎年買い替えるわけではない。

そうなると、1年サイクルより2年サイクルのほうが合っている気がします。

もちろん、2027年に本当に新作が出ないとなると、毎年楽しみにしていた人には少し寂しいです。でも、Qi4Dを2年間しっかり売るということは、それだけこのモデルに自信があるということでしょう。

ゴルフクラブは「最新」より「最適」。

これからは、そんな選び方がもっと大事になると思います。

買ってすぐに型落ちになるのではなく、2年ぐらいは現行モデルとして使える。フィッティングも熟成する。プロもアマも、1本のクラブをちゃんと使い込める。

テーラーメイドがそういう方向に舵を切ったのは、かなり大きいですね。

参考
Golf Digest: TaylorMade to hold off introducing a new driver in 2027
GOLF.com: TaylorMade extends Qi4D driver lifespan
テーラーメイド Qi4D ドライバー公式ページ

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