iDeCo・確定拠出年金を徹底解説(10)元本確保型と投資信託、初心者はどちらから考えるべきか?

資産運用

 

元本確保型と投資信託、初心者はどちらから考えるべきか?

迷ったときに、最初の考え方を整理するページ

iDeCoの商品選びで、多くの人が最初にぶつかるのがこの二択です。元本確保型にするべきなのか、それとも投資信託を選ぶべきなのか。老後資金という言葉が頭にあるぶん、できるだけ安全に見えるほうを選びたくなるのは自然ですし、一方で、せっかく長く積み立てるのなら増える可能性も持たせたいと思うのも自然です。だからこの二択で迷うのは、知識が足りないからではなく、ごく普通の反応です。iDeCo公式サイトでも、運用商品は大きく「元本確保商品」と「投資信託」の2つに分類されると説明されています。

まず、元本確保型はその名前のとおり、原則として元本が確保されている商品です。定期預金や保険商品などがこれにあたります。値動きが大きくないため、資産が減ることへの不安が強い人にとっては、かなり安心感があります。特に、iDeCoを始めること自体が初めての資産運用になる人にとっては、「まず減らしたくない」という気持ちはとても大きいはずです。その意味では、初心者が元本確保型に魅力を感じるのは、かなり自然なことです。

一方で、投資信託は、集めた資金を株式や債券などに投資・運用する仕組みの商品で、価格が上下する可能性があります。つまり、元本割れの可能性はありますが、そのぶん長い時間をかけて資産を育てていくという考え方と相性がよい商品です。iDeCo公式サイトでも、元本確保商品だけでは低金利の環境で資産が増えにくい一方、投資信託は元本割れの可能性があるものの、「長期・積立・分散投資」によってリスクを軽減しながら運用できると説明しています。

ここで初心者が混乱しやすいのは、「安全なら元本確保型」「増やしたいなら投資信託」と、きれいに分けてしまうことです。たしかに大まかにはそうなのですが、実際にはそこまで単純ではありません。なぜなら、元本確保型にも別の弱点があるからです。元本は守られていても、低金利の環境ではお金が増えにくく、長い期間で見ると物価上昇に追いつきにくいことがあります。iDeCo公式コラムでも、低金利下では元本確保型だけで運用する場合、手数料などを踏まえると資産形成の効率が上がりにくいことが示されています。

だから、初心者が最初に考えるべきなのは、「どちらが正解か」ではなく、「自分は何にいちばん不安を感じるか」です。値動きで資産が減ることがいちばん怖いのか。それとも、長く積み立てても増えにくいことが気になるのか。この不安の向きによって、出発点は変わります。値動きに対する不安がかなり強い人は、最初から無理に投資信託中心にしなくてもよいですし、長期で増やすことを重視したい人は、元本確保型だけでは物足りなく感じることもあります。iDeCoでは、運用商品の組み合わせや配分を自分で決める仕組みなので、自分の不安に合わせて設計することができます。

ここで知っておくと気が楽になるのは、iDeCoではどちらか一方しか選べないわけではない、ということです。掛金を複数の商品に振り分けることができるので、元本確保型か投資信託かを一発で決め切る必要はありません。公式サイトでも、掛金の何パーセントをどの商品に振り分けるかという配分比率を自分で決める必要があると説明されています。つまり、初心者が最初に取るべき考え方は、「全部どちらか」ではなく、「どれくらいなら自分が持ち続けられるか」で考えることです。

では、初心者は結局どちらから考えるとよいのか。ここはかなり現実的に言うと、「不安が強い人は元本確保型から考え、不安が小さい人や長期で増やしたい人は投資信託から考える」のが入りやすいです。ただし、それは最終的にどちらか一方だけにするという意味ではありません。最初の入口として、自分が理解しやすく、持ち続けやすいほうから考えるということです。老後資金は、理論上の正しさより、途中で嫌にならずに続けられることのほうが大切です。公式サイトでも、iDeCoではリスクを軽減するために「長期・積立・分散投資」がポイントになると案内されています。

特に若い世代や、受け取りまでの時間が長い人は、価格の上下があっても時間を味方につけやすい面があります。iDeCo公式サイトも、長期投資は若い世代が取り組みやすいと説明しています。逆に、値動きにかなり敏感な人や、少しの下落でも不安で見直したくなってしまう人は、まず元本確保型を含めて安心できる配分から入るほうが、制度そのものを続けやすくなります。ここでは「どちらが優れているか」より、「どちらなら自分が続けられるか」のほうが、ずっと大事です。

もうひとつ大切なのは、商品をまったく選ばずに放置しないことです。iDeCoでは、運営管理機関によっては、一定期間商品を選ばないと「指定運用方法」が購入される仕組みがあります。加入後最初の掛金納付日から3か月以上の特定期間と、さらに2週間以上の猶予期間を経ても選択がない場合、指定運用方法を選んだものとみなされることがあります。ですから、「まだ決めきれないから、とりあえず口座だけ作っておこう」という考え方は避けたほうが安心です。

初心者が最初に考えるべきなのは、元本確保型か投資信託かという二択そのものではありません。自分は、値動きの不安を小さくしたいのか、それとも長い時間を使って資産を育てたいのか。その気持ちの置きどころを先に整理することです。そのうえで、必要なら元本確保型を含め、必要なら投資信託を組み合わせ、自分が持ち続けられる形にしていく。iDeCoでは、その考え方のほうがずっと現実的です。

 

参考サイト

厚生労働省 確定拠出年金制度

iDeCo公式サイト

 

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