最近、Googleで検索しても、検索結果に表示されたAIの回答だけを読んで終わることが増えました。
以前なら、検索結果からいくつかのサイトを開き、必要な情報を探していました。いまはAI OverviewsやAI Modeが内容をまとめてくれるので、その場で疑問が解決してしまいます。僕自身がそうしているのですから、ブログを訪れる人が減るのも不思議ではありません。
いわゆる「ゼロクリック」です。検索はしたけれど、検索結果に出てきたサイトには行かない。ブログを運営している側としては気になりますが、利用者としては便利なんですよね。
AIの回答があると、本当にクリックは減る
添付の調査資料には、AI検索の普及によりクリック率や検索流入が大きく減っているというデータがまとめられていました。ただ、国や調査時期、検索内容によって数字はかなり変わります。日本のすべての検索に、ひとつの割合をそのまま当てはめることはできません。
その中で参考になったのが、Pew Research Centerが2025年に発表した米国の調査です。900人の成人が同意して提供した閲覧データを使い、2025年3月のGoogle検索68,879件を分析しています。
AIによる要約が表示された検索では、通常の検索結果をクリックした割合は8%でした。AI要約がない場合は15%です。また、AI要約の中に掲載された出典リンクがクリックされたのは、わずか1%でした。
米国の特定期間を調べた結果なので、日本の現在の数字ではありません。それでも、AIの回答を読んで検索を終えるという行動が、感覚だけの話ではないことは分かります。
僕自身もゼロクリックになっている
考えてみれば、僕も分からないことを調べる程度なら、GoogleのAIの回答を読んで終わることが多いです。簡単な操作方法や一般的な意味なら、サイトを何ページも開く必要がありません。
ただ、何かを買おうとしているときは少し違います。商品の細かな仕様、使った人の感想、写真、価格の変化などは、元のサイトまで見に行きます。AIの回答だけでは決められないからです。
ゴルフクラブなら、カタログのスペックはAIでも整理できます。しかし、実際に振動数を測った数字や、試打して感じた違いまでは、誰かが記録しないと出てきません。ドラマの考察や、僕が使っているパソコンで確認した結果も同じです。
一般的な答えはAIの画面で完結する。一方、本人が経験したことや、その人なりの判断を読みたいときはサイトへ行く。これからは、その差が大きくなるのでしょうね。
アクセス数だけを見ても分かりにくくなる
これまでは、検索順位が上がればクリックが増え、アクセス数も増えるという流れが分かりやすくありました。ところが検索結果の中で回答が完結すると、上位に表示されてもクリックされるとは限りません。
逆に、AIの回答にブログの内容が使われても、訪問者としては記録されないことがあります。自分の記事が役に立っていても、アクセス解析だけを見ると何も起きていないように見えるかもしれません。
Googleも2026年6月、Search ConsoleでAI OverviewsやAI Modeなどの生成AI機能における表示状況を確認できる専用レポートを、一部サイト向けに試験導入すると発表しました。クリック数だけでは見えにくくなった「AIの中で表示されたこと」を、Google自身も別に見せようとしているわけです。
僕のブログで大がかりなKPIを作るつもりはありませんが、検索回数、表示回数、クリック率、実際に読まれた記事を、ときどき見比べるくらいは続けたいと思います。
個人ブログまで企業のSEOをまねる必要はない
資料には、AEO、GEO、LLMO、構造化データ、広告、ブランド検索など、企業サイト向けの対策も数多く載っていました。仕事として集客するサイトなら必要なのでしょう。
ただ、僕のブログは自分の記録として書いているものです。検索流入が減ったからといって、広告を増やしたり、AIに引用されるためだけの文章へ作り替えたりするのは、少し違うように思います。
Googleの公式資料でも、AI OverviewsやAI Modeに掲載されるための特別な仕組みや専用の構造化データは必要ないと説明しています。これまでのSEOの基本を守り、読む人にとって役に立つ、独自性のある内容を作ることが基本です。
「AI向けの裏技」を探すより、タイトルと内容を分かりやすくする。自分で測った数字を残す。使ってみた感想を書く。古い記事で内容が変わったものは直す。そのくらいが個人ブログには合っていますね。
AIが要約しにくいものを残していく
AIが得意なのは、すでに世の中にある情報を集め、短く整理することです。ですから、どこにでも書かれている説明だけの記事は、検索結果の中で用が済んでしまいます。
それでもブログに残せるものはあります。
- 自分で測定した数値や比較
- 実際に使った道具やサービスの感想
- 投資や買い物で、そのとき何を考えて決めたか
- ドラマや本を見て感じたこと
- 数年後に読み返したい自分の記録
こうした内容は、答えだけを抜き出すと大事な部分がなくなります。結果だけでなく、なぜそう思ったのか、その時点では何が分からなかったのかまで書いてあるからです。
昔の記事を自分で読み返すと、「この頃はこんなことを考えていたのか」と思うことがあります。検索者が来るかどうかとは別に、長く続けたブログには自分の記憶を補ってくれる役割があります。
少なくても、誰かが読んでくれるとうれしい
このブログは自分のために書いているので、アクセス数が少なくても続けられます。数字を増やすことだけが目的なら、ここまで長くは続かなかったと思います。
それでも、記事を読んでもらえたり、検索から来た人の役に立ったり、たまに反応をもらえたりするとうれしいです。書いたものを誰かが読んでくれたという感覚は、アクセス解析の数字とは少し違います。
ゼロクリックは、これから減るというより、もっと普通になっていくのでしょう。だからといって、ブログを書く意味がなくなるわけではありません。AIが答えを短くまとめる時代だからこそ、個人が実際に経験したことや、そのとき考えたことを残す場所は必要だと思います。
アクセス数を気にしすぎず、でも読まれる工夫は忘れない。今後もそのくらいの距離感で続けていくのが、僕には合っていそうです。
参考にした資料
- Pew Research Center:GoogleのAI要約とクリック行動の調査
- Google Search Central:AI機能とウェブサイト
- Google Search Central:生成AIパフォーマンスレポート
数値は調査対象、地域、時期、検索内容によって変わります。Pew Research Centerの数値は、2025年3月に米国で取得された閲覧データに基づくものです。

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