テーラーメイドの2026年モデルQi4Dは、ドライバー/フェアウェイウッドだけでなく、ユーティリティ(RESCUE)にも弾道調整機能(ロフトスリーブ)が搭載されました。
これまでのテーラーメイドは上位モデルのみカチャカチャ仕様でしたが、Qi4Dは上位モデルがなくなり、その代わりに標準モデルがカチャカチャになっています。ユーティリティにまでスリーブが付くのは地味に大きなことで、調整の幅が広がりました。
ただし、ユーティリティ用のスリーブはドライバー/フェアウェイウッド用とは仕様が異なります。見た目は似ていますが互換性はなく、差し替えは不可です。ここを先に押さえておくのが安全です。
Qi4Dレスキュー用ロフトスリーブの基本仕様
マニュアルによると、Qi4Dレスキュー用ロフトスリーブの調整範囲は以下のとおりです。
- ロフト角:ヘッド記載ロフトを基準に ±1.5°
- ライ角:最大 +3°UP(アップライト方向のみ)
- 調整ポジション:12通り
- フェース角:各ポジションに応じて連動して変化
- ドライバー/フェアウェイウッド用スリーブとの互換性なし
ドライバー/フェアウェイウッド用スリーブが ロフト±2°、ライ最大+4°UP、スピン量変化目安(±RPM)付き なのに対して、レスキュー用はやや控えめな設計です。ユーティリティという性格上、「実戦で使う現実的な範囲」に収めてきた印象です。
12ポジションの詳細
ロフトスリーブは円形チャートで12ポジションが設定されています。基準はSTD LOFT(フェース角スクエア、ヘッド記載ロフト、ライ角標準)で、そこから各方向へ調整します。

STD LOFT(基準)
| フェース角 | ロフト角 | ライ角 |
|---|---|---|
| スクエア | ヘッド記載ロフト | 標準角度 |
HIGHER方向(ロフトを増やす)
| フェース角 | ロフト角 | ライ角 |
|---|---|---|
| 1°クローズ | +0.5° | +0.5°UP |
| 2°クローズ | +1.0° | +1.0°UP |
| 3°クローズ(HIGHER) | +1.5° | +1.5°UP |
LOWER方向(ロフトを減らす)
| フェース角 | ロフト角 | ライ角 |
|---|---|---|
| 1°オープン | -0.5° | +0.5°UP |
| 2°オープン | -1.0° | +1.0°UP |
| 3°オープン(LOWER) | -1.5° | +1.5°UP |
UPRT方向(アップライト寄せ)
| フェース角 | ロフト角 | ライ角 |
|---|---|---|
| スクエア(UPRT) | ヘッド記載ロフト | +3.0°UP |
| 1°クローズ | +0.5° | +2.5°UP |
| 2°クローズ | +1.0° | +2.0°UP |
| 1°オープン | -0.5° | +2.5°UP |
| 2°オープン | -1.0° | +2.0°UP |
ロフト・ライ・フェース角は「連動」する
このスリーブで最も理解しておきたいのが、ロフト角・ライ角・フェース角は独立して動かせないという点です。ロフトを増やせばフェースはクローズ方向へ、ロフトを立てればフェースはオープン方向へ、それぞれ連動して変化します。
つまり「ロフトだけ増やしたい」「フェース角だけ変えたい」という単独調整はできません。調整するときはこの連動を前提に考える必要があります。
調整の考え方:どこから触るか
連動を前提にすると、調整の順序が大切になります。
① まず弾道の高さを決める
球が低い・止まらないならHIGHER側(ロフト増)、吹けて距離が出ないならLOWER側(ロフト減)を起点にします。
② 次に方向性(つかまり)を確認する
ユーティリティで「右に抜ける」「つかまらない」という傾向があるなら、UPRT方向(ライ角UP) を試す価値があります。ロフトを大きく変えなくても、ライ角を最大+3°アップライトにすることで方向性を整えることができます。
③ フェース角の連動を確認する
HIGHER側に設定するとフェースはクローズ寄りになるため左のリスクが高まります。LOWER側に設定するとフェースはオープン寄りになるため右のリスクが高まります。調整後は必ずアドレス時の見え方と球筋を確認してください。
ドライバー/フェアウェイウッドとの仕様比較
| 項目 | レスキュー | ドライバー/FW |
|---|---|---|
| ロフト調整幅 | ±1.5° | ±2° |
| ライ角最大 | +3°UP | +4°UP |
| スピン量変化目安 | 記載なし | あり(±RPM) |
| ポジション数 | 12通り | 12通り |
| スリーブ互換性 | なし | なし |
ドライバーほど極端には変えられない設計ですが、ユーティリティという使い方を考えると、この範囲で十分に実戦的な調整が可能です。
まとめ
Qi4Dレスキュー用ロフトスリーブのポイントをまとめると以下のとおりです。
- 調整幅はロフト±1.5°、ライ最大+3°UP
- ロフト・ライ・フェース角は連動して変化する
- ドライバー/FWスリーブとの互換性はない
- 右に抜ける・つかまらないならUPRT(ライ角UP)を起点に
- 弾道の高さはHIGHER/LOWERで調整
ユーティリティは「なんとなく合わない」を放置しがちなクラブですが、カチャカチャが搭載されたことで調整の余地が生まれました。まずはUPRT方向から試してみて、球筋を確認しながら詰めていくのが現実的なアプローチです。

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