※この記事には『VIVANT』第23話のネタバレがあります。
いよいよ第2部も次週で終わりです。
前回の第22話は、乃木が薫とジャミーンを助けるため、別班としての正体を明かさなければならないところで終わりました。
今回は、その救出から始まり、ベキたちがなぜ生かされたのか、ジャミーンは本当にプリシャなのか、核融合データがジャミーンの体内には残っていないことなど、これまで積み重ねてきた謎が次々に明かされます。
ところが、乃木は一難去ってまた一難。最後には野崎に銃口が向けられました。
いくつも答えが出たのに、安心して終われない。最終回前らしい第23話でした。
薫の前で、ついに別班だと明かす
乃木家に乗り込んだ樊林杏たちは、薫、ジャミーン、ノコル、チンギスを人質にします。乃木は出ていけば薫に正体を知られ、出ていかなければ全員が危ない。
櫻井の「行きなさい」という命令を受け、乃木は薫の前へ姿を見せました。
爆弾を持っているように見せて樊たちを引きつけ、その間に増援部隊が敵を制圧する。乃木の作戦は成功し、薫とジャミーンは助かります。
しかし、薫が見たのは、普段の乃木さんとはまったく違う姿でした。一瞬で敵を倒し、別班員として命令を出す。その場でごまかせるはずもありません。
乃木は、自分が陸上自衛隊の秘密諜報部隊「別班」だと告白します。
薫は、これから一緒に生きていこうとしていたのに、なぜ自分にもジャミーンにも黙っていたのかと問いかけます。乃木には別班の掟がありましたが、薫からすれば、愛する人の大きな秘密を突然知ったことになります。
「これからのことは考えさせてください」
薫がそう言うのも無理はありません。
任務では冷静な乃木も、この時ばかりはどうしていいか分からない。Fに「振られたか?」と聞かれ、出雲大社で長い長い縁結びのお願いをする姿には、少し笑ってしまいました。
それでも、薫は別れを選びませんでした。
何度も終わりにしようと考えた。それでも乃木への気持ちが邪魔をした。仕事が終わったら、ジャミーンと待っている。
薫から届いた連絡で、乃木だけでなく、ノコルたちまで喜ぶ場面がよかったですね。乃木が別班であることを薫は知りました。二人の関係は元に戻ったのではなく、秘密を知ったうえで、ここから作り直していくのでしょう。
ベキ、バトラカ、ピヨを生かした理由
奥出雲では、生きていたベキ、バトラカ、ピヨと乃木たちが再会します。
乃木が3人の急所を外して撃ったことは、やはり意図的でした。野崎は別の遺体を用意し、世界の諜報機関には3人が死亡したと認定させていました。
ただ、ベキは息子に殺され、明美のもとへ行くことを望んでいたようです。なぜ生かしたのかと乃木に問いかけます。
乃木の答えは、バルカの人たちのためでした。
フローライト事業を進め、孤児院を維持するには、ノコル一人では背負いきれない。ピヨとバトラカの力、そしてノコルの相談相手となるベキが必要です。
ここでチンギスが語った、自分が孤児だったころの話も大きかったと思います。ベキに助けられ、正しいと思う道を進みなさいと言われた。その言葉が、いまのチンギスを作っていた。
ベキが育てた人たちが、今度はベキに生きるように求める。ベキは死ぬよりも、生きてバルカの子どもたちに希望を与える役目を託されました。
死亡したことになった3人には、新しい名前も用意されます。ベキたちの物語は、これで終わるのではなく、別の名前で続くことになりました。
ジャミーンは、やはりプリシャだった
ベキの話によって、7年前の出来事もかなり分かりました。
タイランの屋敷を襲撃した時、アディエルは少女を抱えて戻ってきます。その少女がジャミーンでした。
ジャミーンは、捕らえられていた父エリシャのもとへ向かっていた。ベキとアディエルは、その親子を見つけます。エリシャはアディエルに何かを伝え、その後、アディエルはテントを抜け、ジャミーンを自分の娘として育てました。
さらに今回、遠隔のDNA鑑定が行われ、エリシャとジャミーンが親子であることも確認されます。
これで、ジャミーンは核融合開発者エリシャの娘プリシャだと、本編の中で確定しました。
前回までは写真が作られたものだったことや、アディエルの実子ではないことまででした。今回はDNA鑑定まで進み、出生の謎には明確な答えが出ました。
ただし、アディエルが何を守っていたのかという、もう一つの謎が残ります。
核融合データはジャミーンの体内にはなかった
エリシャは、核融合のデータを幼いプリシャに託していました。
そのためシンシーもタイランも、ジャミーン本人を手に入れようとしていたわけです。
しかし、薫の話では、ジャミーンの尻には縫った痕があるものの、手術時の精密検査で異物は確認されていません。
つまり、データはすでに体内から取り出されていました。
エリシャの話から、アディエルがデータを取り出し、どこかへ隠したと考えられます。アディエルが姿を消した5日間に、何をしていたのか。ここが最後の大きな謎になりました。
アディエルの家なのか、関係者のもとなのか。それとも、これまで画面に映っていた何かの中なのか。
シンシーも同じところまでたどり着いています。乃木たちとシンシーのどちらが先にデータを見つけるのかが、最終回の中心になりそうです。
5000億円の取引と、裏で動くハヤト
日本は、タイランから核融合情報を買うため、5000億円を用意します。
もちろん、そのまま支払うつもりではありません。乃木と黒須が表で交渉し、裏では東条、太田、スーパーコンピューターのハヤトが銀行システムへ入り込みます。
5000億円は口座へ振り込まれたように見えますが、中身はすぐに奪い返されました。
タイランを相手にした交渉だけでも緊張するのに、シンシーも同じ場所にいる。しかも、野崎は捕らわれたままです。
日本が核融合情報の買い手として乗り込んだことで、樊たちをいったん交渉の場から追い出せたように見えました。しかし、部屋には盗聴器が仕掛けられており、エリシャとの会話はすべて聞かれていました。
乃木たちの作戦がうまくいったと思った直後、また状況がひっくり返ります。本当に一難去ってまた一難です。
野崎に向けられた銃口
そして最後は野崎です。
劉と樊は、ジャミーンの体からデータが取り出され、アディエルがどこかに隠したと推測します。さらに、野崎も核融合の情報を聞いてしまいました。
日本人である野崎を生かしておけば、シンシーにとって不都合になります。
樊が野崎に「さようなら」と告げ、銃声が響いたところで第23話は終わりました。
ただし、死亡したことが確認できません。銃声だけです。
ここまで何度も裏をかいてきた野崎です。劉との間にまだ明かされていないやり取りがあるのかもしれません。誰か別の人物を撃った可能性もあります。
だから、生きていると思いたい。
一方で、最終回前の場面だけに、簡単な仕掛けでは終わらない気もします。野崎はどうなるのか。今回いちばん大きな引きでした。
最終回で残っていること
第23話で、かなりの謎に答えが出ました。
- ジャミーンはエリシャの娘プリシャだった
- ベキ、バトラカ、ピヨは乃木と野崎によって生かされていた
- 核融合データはジャミーンの体内には残っておらず、アディエルが取り出して隠したとみられる
- 乃木は薫に別班であることを明かした
それでも、まだ残っています。
- アディエルが核融合データを隠した場所
- シンシーより先にデータを見つけられるのか
- エリシャを救出できるのか
- 野崎は本当に撃たれたのか
- 乃木、薫、ジャミーンは一緒に暮らせるのか
そして、チンギスにドラムの居場所を知らせた連絡の送り主や、野崎がジャミーンの居場所を漏らした本当の意図も、まだ全部は明かされていません。
最終回を前に、ここまで謎を整理しながら、さらに野崎の生死を投げ込んでくるとは思いませんでした。
乃木は薫との関係をつなぎ直し、父とも話すことができた。それでも任務は終わらず、今度は野崎を失うかもしれない。
第2部は次週で終わります。
核融合データをめぐる最終決戦と野崎の安否。これだけの話を、最後にどう着地させるのか。目が離せません。


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