スリクソンの新しいアイアンの画像が出回り始めました。
今回の画像は、スリクソンUSのFacebookから流れてきたものです。写っているのは「ZXi5」と「ZXi7」。すでにアメリカのプロ向けにも供給が始まっています。
ただ、最初に少し注意が必要です。
現在販売されている2024年発売モデルも、名前は同じZXi5とZXi7です。今回姿を現した次期モデルにも、バックフェースには同じ「ZXi5」「ZXi7」と刻まれています。
Mk IIのような世代を表す文字も、現時点では確認できません。
画像だけを見て検索すると、現行モデルと新モデルが混ざってしまいます。この記事では、現在販売されているものを「2024年11月発売モデル」、今回登場した新作を「2026年ツアー投入モデル」と呼ぶことにします。
現行ZXi5・ZXi7は2024年11月に発売されたモデル
現在販売されているZXiシリーズは、2024年11月9日に国内発売されました。
ラインアップは、操作性と打感を重視したZXi7、飛距離・操作性・寛容性のバランスを狙ったZXi5、飛距離とやさしさを高めたZXi4、アイアン型ユーティリティのZXiUです。
現行ZXiシリーズで新たに採用されたのが「i-FORGED」です。
単純に一つの鍛造方法を全モデルに使うのではなく、モデルごとに素材、鍛造工程、熱処理を変える考え方です。
ZXi7には非常にやわらかい軟鉄のS15CとPUREFRAMEを採用。ZXi5には、フレームを強化しながらフェースの薄肉化を可能にするMAINFRAMEが搭載されています。
つまり、i-FORGED、PUREFRAME、MAINFRAMEという名前自体は、今回初めて登場したものではありません。
新作を見分けるポイントは、その後ろに付いた「IQ」です。
新作はすでに日本の男子ツアーで使われている
今回の新ZXi5、ZXi7は、アメリカで突然姿を現したわけではありません。
2026年6月末には、国内男子ツアーの会場ですでに確認されていました。稲森佑貴選手、出水田大二郎選手、岡田晃平選手、中野麟太朗選手らが、新しいZXi5またはZXi7を実戦投入しています。
特に興味深いのが、テストだけで終わらず、複数の選手が短期間で新モデルへ替えていることです。
稲森選手は新しいZXi7について、打感の良さに加えて、9番アイアンで無理に振らなくても従来より約5ヤード飛ぶようになったと説明しています。出水田選手は、上の番手にZXi5、下の番手にZXi7を入れる従来のコンボ構成を、そのまま新モデルへ移行しました。
メーカー契約選手なので新商品をテストするのは当然です。
それでも、アイアンはドライバーほど簡単には替えられません。飛距離だけでなく、構えやすさ、打感、スピン量、距離の階段、芝からの抜けまで合わせる必要があります。
複数の選手が早い段階から実戦投入していることを見ると、単なるデザイン変更ではなさそうです。
アメリカでは3Mオープンから本格的なツアー供給を開始
アメリカでは、2026年7月のPGAツアー「3Mオープン」で、新しいZXiシリーズのツアー供給が本格的に始まりました。
会場に用意されたのはZXi7、ZXi5、ZXiUの3モデルです。現段階では一般販売向けの正式発表ではなく、プロがテストして試合で使うためのツアーローンチという位置づけです。
米国メディアでは、今回の新作を「2027年版ZXiシリーズ」と表現しています。
日本では2026年に姿を現したモデルですが、米国での発売時期を基準にすると2027年モデルになる可能性があります。正式なモデル年、価格、ロフト、発売日はまだ公表されていません。
ですから、現時点で「2026年モデル」と断定してしまうのは少し危険です。
正確には、「2026年にツアー投入された次期ZXiシリーズ」と考えるのがよさそうです。
新ZXi7はPUREFRAME IQへ進化
画像の下側に写っているのが新しいZXi7です。
現行ZXi7も非常にシンプルな軟鉄鍛造キャビティですが、新作はさらにバックフェースの線が整理され、すっきりした形になりました。
大きな違いは、キャビティ部分に「PUREFRAME IQ」と刻まれていることです。
現行モデルのPUREFRAMEは、実際の打点付近に肉厚部分を設け、インパクト時の振動やフェースの変形をコントロールする構造です。新モデルでは、その名称にIQが加わりました。
ただし、IQが何を意味するのかはまだ正式に説明されていません。
重量の配置をさらに細かく最適化したのか、番手ごとに肉厚設計を変えたのか、打点の上下ブレに対応したのか。画像を見る限り、バックフェース下部の中央付近に、現行モデルよりはっきりした厚みがあります。
ZXi7は一枚ものの鍛造ヘッドですから、ZXi5のように薄いフェースを大きくたわませるアイアンではありません。
新作でも、飛距離性能を極端に追うというより、芯で打ったときの感触と、少し打点がずれたときの安定性を高めているのではないでしょうか。
ホーゼルには引き続き「i-FORGED」の文字があります。現行モデルで評価された素材と鍛造の考え方を残しながら、打点部分の構造を進化させたと見るのが自然です。
新ZXi5はMAINFRAME IQを搭載
画像の上側が新しいZXi5です。
ZXi5は、ZXシリーズの人気を大きく押し上げた中心モデルだと思っています。
上級者向けのように見えるシャープな顔を持ちながら、実際にはヘッドに適度な大きさがあり、ミスにも強い。飛び系アイアンほどロフトを立てすぎず、打感やスピン性能も犠牲にしていません。
アベレージゴルファーが使える本格派アイアンという、ありそうで少なかった場所に入ったモデルです。
新しいZXi5には「MAINFRAME IQ」の文字が入りました。
現行モデルのMAINFRAMEは、フェース背面の肉厚や溝を変化させ、広い範囲でボールスピードを出すための構造です。新作では、その設計がさらに更新されたと考えられます。
画像を見ると、現行ZXi5に比べてバックフェースの形が少し丸くなり、角張った部分が減っています。下側のフレームも厚く見え、中央には空洞を囲むような立体的な形状があります。
見た目を派手に変えるのではなく、内部の重量配分とフェースのたわみ方を作り直した印象です。
僕が特に気になるのは、飛距離そのものよりも、フェースの上下に打点がずれたときの差です。
アマチュアの場合、左右だけでなく上下にも打点がずれます。少し薄く当たったときに高さとキャリーが残るなら、実戦ではかなり大きな進化になります。
名前を変えなかったことには意味がありそう
スリクソンは、2020年にZX5とZX7、2022年にZX5 Mk IIとZX7 Mk II、2024年にZXi5とZXi7を発売してきました。国内発売は、おおむね2年周期で秋に行われています。
これまでの流れなら、次は別のアルファベットや「Mk II」が付いても不思議ではありません。
ところが、今回もZXi5とZXi7です。
これは、ZXiというシリーズ名を一世代限りの名称ではなく、今後も継続するブランドとして育てる意図があるのかもしれません。
一方で、購入する側には少し分かりにくくなります。
今後、中古クラブやネットショップでZXi5を探したとき、2024年11月発売モデルと次期モデルが同じ検索結果に並ぶ可能性があります。
新旧を見分けるには、ZXi7なら「PUREFRAME IQ」、ZXi5なら「MAINFRAME IQ」の表記を確認する必要がありそうです。
発売時期はいつになるのか
正式な発売日は、まだ発表されていません。
ただ、過去の国内発売を見ると、2020年10月、2022年11月、2024年11月と、2年ごとの秋に新しいZX系アイアンが発売されています。
今回も2026年6月に国内ツアーへ入り、7月に米国ツアーで供給が始まりました。
この流れから考えると、日本では2026年秋に正式発表または発売、アメリカでは2027年初めに展開される可能性があります。
これは過去のサイクルからの予想であり、確定情報ではありません。
ロフト設定、ヘッドサイズ、素材、シャフト、価格については、正式発表を待つ必要があります。
現行ZXi5・ZXi7は買わずに待った方がいいのか
新しい画像が出ると、今のモデルを買っていいのか迷います。
ただ、現行ZXi5とZXi7は、まだ発売から2年弱です。完成度が低いからモデルチェンジするわけではありません。
新作は、現行モデルのi-FORGED、PUREFRAME、MAINFRAMEという基本思想を残しています。全面的に作り直すというより、評価されている部分を維持しながら、打点の安定性や重量配分を詰めたモデルに見えます。
最新モデルを使いたい人は、正式発表まで待った方がいいでしょう。
一方で、現行ZXi5やZXi7を試打して結果が良く、価格も納得できるなら、新作画像が出たことだけを理由に購入をやめる必要はないと思います。
むしろ気になるのは、これから現行モデルの価格がどう動くかです。
新作の露出が増えるとマークダウンを期待したくなりますが、ゴルフクラブのマークダウンは基本的にメーカー主導です。新作画像が出たからといって、すぐに値下げが始まるとは限りません。
現時点では、現行ZXiシリーズの正式なマークダウン情報は確認できていません。
まとめ
今回の新ZXi5、ZXi7は、単なるネット上のうわさではありません。
国内男子ツアーではすでに複数の選手が実戦投入し、アメリカでも3Mオープンからプロ向けの供給が始まりました。
ZXi7はPUREFRAME IQ、ZXi5はMAINFRAME IQへ進化。どちらもi-FORGEDを継承しています。
大きく名前を変えず、見た目もスリクソンらしさを残しているところを見ると、現行モデルの方向性に自信があるのでしょう。
革命的に別物を作るのではなく、ZXi7は打感と操作性をさらに磨き、ZXi5はやさしさと本格的な見た目のバランスを高める。
そんなモデルチェンジになりそうです。
僕としては、やはりZXi5が気になります。
アベレージゴルファーが使える本格派という、ZX5から続く一番おいしい部分を、新しいMAINFRAME IQがどこまで広げてくるのか。
正式発表と試打が、今から楽しみです。

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