懐かしい頃を思い出させる『東京物語』

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東京物語
東京物語

posted with amazlet on 07.01.10
奥田 英朗
集英社
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 1978年4月。18歳の久雄は、エリック・クラプトンもトム・ウェイツも素通りする退屈な町を飛び出し、上京する。キャンディーズ解散、ジョン・レノン殺害、幻の名古屋オリンピック、ベルリンの壁崩壊…。バブル景気に向かう時代の波にもまれ、戸惑いながらも少しずつ大人になっていく久雄。80年代の東京を舞台に、誰もが通り過ぎてきた「あの頃」を鮮やかに描きだす、まぶしい青春グラフィティ。

 70年台後半から80年代にかけて主人公久雄の青春群像を6編の短編でまとめられている。時期的に僕が中学から高校にかけての事なので凄く面白かった。時代背景がよく分かるので描かれた時代にタイムスリップしたようで懐かしい感じがしたね。奥田英朗氏の書く文章というのはよけいな飾りがなくて、それでいてツボを押さえているのがいい。普段、本は読まないけどという僕と同世代の人ならきっと共感出来る部分があると思う。

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