BOOK 『白夜行』 東野 圭吾 主人公の2人は語らずに脇役の視点から見ている物語。それだけに、物語の核心に近づけず不思議な感覚のまま終わってしまった。文庫では馳星周が解説を書いているが東野圭吾ならではなのノワールだと思う。長い小説なので最初はピンと来ないが読み進めていくと 2009.11.15 BOOK
BOOK 最近の読書4冊 『闇からの逃避行』 深田祐介 『向日葵の咲かない夏』 道尾秀介 『海王』 宮本昌孝 『スリーピング・ドール』 ジェフリー・ディーバー 面白さからいったら『スリーピング・ドール』でしょうね。リンカーン・ライムシリーズからのスピンオフ。ジェフリ 2009.11.07 BOOK
BOOK 『空中庭園』 角田光代 彼女の書庫にあったので何気に読んでみた。まあ、有名だし面白いかもしれないと思って。だけど、今回は面白さが感じられなかった。あと何回か読むと面白さを感じられるかもしれないけどね。 何でも話して一見隠し事がない家族だが、それぞれに秘めたことはあ 2009.10.18 BOOK
BOOK 『栄光なき凱旋』 真保祐一 終戦の時は近づいていた。アメリカ軍は日本軍を罠にかける秘密の作戦を立案する。その命令を受けたマットは太平洋の小島でジローと出会い、彼の過去の秘密を知る。収容所から日系部隊へ進んだヘンリーは、仲間とともにイタリア戦線へ投入され、過酷な戦場に身 2009.10.12 BOOK
BOOK 『終の住処』 磯崎憲一郎 妻はそれきり11年、口を利かなかった―。芥川賞受賞作「終の住処」 妻が口を利いてくれないと夫は妄想を働かせて、疑心暗鬼になるのか?口を利かないというところから出発しているので主人公の妄想が先走るのは当然で、まあなんてことない内容だと思ってし 2009.10.12 BOOK
BOOK 『黒の狩人』 大沢在昌 中国人連続殺人事件を中国政府による"反政府主義者の処刑"と考えた公安は、事件の解決ではなく、中国国家安全部の情報を得ることを最優先とし、佐江たちを翻弄する。一方中国は、北京から共産党の権力者を派遣し、事件の収束を図ろうとしていた。幾重にも覆 2009.09.22 BOOK
BOOK 『ブルー・ローズ』 馳星周 馳星周らしいノワール作品でした。前半は元刑事の徳永が警察官僚から失踪した娘の捜索依頼を受けて密かに調査。その過程で失踪した原因はSMクラブが絡んできている。単なる探偵小説もどきかと思いきや下巻に入るとこの徳永が壊れていく。事件の真相よりも徳 2009.09.21 BOOK
BOOK 『菜種晴れ』 山本一力 房州の菜種農家に生まれた二三は、五歳にして遠縁にあたる江戸の油問屋の跡取りに望まれた。ふた親きょうだいとの涙の別れ。江戸に着いた二三を待ち受ける、新しい母、大店のお嬢としてのしつけ、町のしきたり。泣くのはひとりの時だけと心に決め、二三は新し 2009.09.20 BOOK
BOOK 『楽園の眠り』 馳星周 おさな子の柔らかい肌。いたぶるのは麹町署生活安全課の刑事・友定伸。息子の雄介への暴力を止められない。ある夜、雄介が行方不明になった。託児所から抜け出した雄介を保護したのは女子高生の大原妙子。実父から性的虐待を受けていた妙子は雄介を紫音と名づ 2009.09.13 BOOK
BOOK 『うなぎ鬼』 高田侑 取り立て屋とデリヘルの運転手をしている倉見勝。社長の千脇の"金銭哲学"に心酔している勝に、新たに命じられた「仕事」とは...。「東京近郊に『黒牟』という街がある。そこにコンテナを運べ。一往復で十五万だ。小学生にだってできることだ」鬼か人か。 2009.09.13 BOOK
BOOK 『パレード』 吉田修一 都内の2LDKに暮らす男女四人の若者達。本音を明かさず、"本当の自分"を装うことで優しく怠惰に続く共同生活。そこに男娼をするサトルが加わり、徐々に小さな波紋が広がり始め......。 文章は4人それぞれを1人称で書かれているがなんてことはな 2009.09.06 BOOK
BOOK 『粗茶を一服―損料屋喜八郎始末控え』 山本一力 『損料屋喜八郎始末控え』シリーズの3作目。江戸時代、役人は役によって給料が決まっているが、その給料で下僕など屋敷にいる使用人達を養っていかなければ行けない。決まった金額しか入って来ないのに出て行くものが多くなれば当然借金になる。米を買っても 2009.09.02 BOOK
BOOK 『警官の血』 佐々木譲 テレビドラマとして放送された作品ですね。評判がよかったので読んでみました。先に映像を見てしまっているので主人公がダブってしまい、ちょっと感情移入しづらかった。でも、それぞれの時代に沿った感じの描き方はよかった。ドラマでは小説では書かれていな 2009.08.30 BOOK
BOOK 『TOKAGE 特殊遊撃捜査隊』 今野 敏 「トカゲ」というのは警視庁捜査一課特殊犯捜査係の覆面捜査部バイク隊の事だけど、トカゲの活躍はごく僅かなのでタイトルには騙された感じ。大手銀行員3名が誘拐されて身代金要求額は10億円。ちょっと不自然な誘拐事件なのですぐにネタが分かってしまった 2009.08.29 BOOK
BOOK 『狂い咲き正宗 刀剣商ちょうじ屋光三郎』 山本兼一 刀の目利きの話です。山本兼一さんの作品には『狂い咲き正宗 刀剣商ちょうじ屋光三郎』にも出てくる虎徹を題材にした『いっしん虎徹』と言うのがある。こちらは刀工(刀を作る人)の話ですが、今回読んだのは刀で商売をする人の話。ちょっと軽めの話なのでサ 2009.03.28 BOOK
BOOK 『第三の時効』 横山秀夫 短編集だけど、連作なので読み応えはある。F県警には一班から三班まで三つの班があるが、それぞれが精鋭で事件を次から次へと解決していく。主役は個性ある班長ではないが、班長の存在感が凄い。最初は重たい雰囲気の内容なのでページが進まなかったが、読み 2009.03.28 BOOK
BOOK 『欲望』 小池真理子 三島由紀夫邸を寸分違わず模倣した変奇な館に、運命を手繰り寄せられた男女。図書館司書の青田類子は、妻子ある男との肉欲だけの関係に溺れながら、かつての同級生である美しい青年・正巳に強くひかれてゆく。しかし、二人が肉体の悦びを分かち合うことは決し 2009.03.19 BOOK
BOOK 『果断―隠蔽捜査2』 今野敏 混乱する現場で対立する捜査一課特殊班とSAT。現場で指揮する竜崎の決断は。警察庁から大森警察署署長に左遷されたキャリアの竜崎伸也。襲いくる様々な圧力に竜崎は打ち勝つことができるのか。 『隠蔽捜査』の続編。タイトルに『果断―隠蔽捜査〈2〉』と 2009.03.14 BOOK
BOOK 『火の粉』 雫井脩介 元裁判官・梶間勲の隣家に、かつて無罪判決を下した男・武内が引っ越してきた。溢れんばかりの善意で、梶間家の人々の心を掴む武内に隠された本性とは? 裁判官・梶間勲が一家惨殺事件で被告人・武内を無罪判決とした。梶間勲が裁判官を辞めて数年後に隣に武 2009.03.14 BOOK
BOOK 『隠蔽捜査』 今野敏 竜崎伸也は、警察官僚である。現在は警察庁長官官房でマスコミ対策を担っている。その朴念仁ぶりに、周囲は"変人"という称号を与えた。だが彼はこう考えていた。エリートは、国家を守るため、身を捧げるべきだ。私はそれに従って生きているにすぎない、と。 2009.03.08 BOOK