各メーカーのポジション数とライ角について
シャフトとヘッドを専用レンチを使い取り外しができる弾道調整機能付きドライバーは、スリーブのポジションを変えることで弾道を調整できる通称「カチャカチャドライバー」。
テーラーメイド、キャロウェイ、ピン、タイトリスト、コブラ、ブリヂストンゴルフ、ダンロップ、ヤマハ、オノフ、プロギア、ミズノなど主要なゴルフメーカーのドライバーは弾道調整機能がついているモデルがあります。
弾道を調整をするにはシャフトの先端についているスリーブのポジションを変えるわけですが、これは各メーカーが自社で開発しているので、すべて違う形状をしています。ですが、スリーブのポジションを変えてできることは限られているので、ポジションを変えるとどうなるかを理解できれば、どのメーカーにも応用できます。
各メーカーの弾道調整のポジション数一覧
変更可能ポジション数が一番多いのはタイトリストの16ポジションです。タイトリストは「ABCD」と「1234」で16通りの組み合わせが出来ます。スタンダードポジションはA1なります。
次がテーラーメイドとスリクソンの12ポジションです。同じ12ポジションですが、テーラーメイドはライ角が4アップライトまで可能です。スリクソンはライ角が3度フラットまで可能です。変更可能ライ角の違いはスタンダードポジションのライ角の違いにあります。Qi10 LSは54度、Qi10は56度、Qi10 MAXが58度とモデルによって違います。スリクソンはすべてのモデルが同じライ角で59度になっています。
採用しているポジション数で一番多いのが8ポジションでピン、ブリヂストンゴルフ、オノフ、ミズノなどです。ブリヂストンゴルフとミズノはアップライト方向に調整可能、ピンとオノフはフラット方向に調整可能になっています。
ライ角は標準よりもアップライトにするとつかまりがよく、フラットにするとつかまりを抑えることが出来ます。各メーカーはモデル別にライ角を変えている場合があります。それは、そのモデルの性能や特性を考えてのことです。
ポジションを変更(ロフトを変更)するとソールしたときのフェースアングルが変わります。ただし、ロフトを変更しないスタンダードポジションとアップライト(フラット)ポジションはフェースアングルは同じです。HIGHER(ロフトをつける)はフックフェースに、LOWER(ロフトを立てる)はオープンフェースになります。
Qi10とPARADYM Ai SMOKE MAXとG430 MAXのライ角
試打でよく比較されるQi10とPARADYM Ai SMOKE MAXとG430 MAXですが、それぞれのライ角が違います。Qi10は56度、PARADYM Ai SMOKE MAXは57度、G430 MAXは59.5度です。この3つのモデルではピンのG430 MAXが一番つかまりがいいです。しかも、慣性モーメントも大きいので曲がりにくいです。
G430 MAXはアップライト設計なのでつかまりがいいので、試打の印象がいいです。Qi10はライ角が56度なのでPARADYM Ai SMOKE MAXと比較するとPARADYM Ai SMOKE MAXの方が優しい印象を受ける人が多いです。ヘッドスピードがあり、つかまり過ぎを抑えたい人にはQi10を好む人が多いですね。
クラブのつかまり関しては重心角やシャフト性能も関係しますが、これまで多くのゴルファーをフィッティングしてきた印象ではアップライト設計のクラブは優しく感じる人が多かったです。ちなみにXXIO 13のライ角は59度です。
全てのクラブのライ角
自分が使っているクラブのスペックは知っておいた方がいいです。すべてのクラブでスペックを書き出してまとめておくのをお勧めします。
スペックが揃っていることが大事ではないです。現状、使用しているクラブで特に問題がなければ、スペックが揃っていなくても大丈夫です。それは、そのクラブごとに使いこなしているからです。ですが、使いやすいクラブと使いにくいクラブがあるとすると一度スペックを見直した方がいいです。スペックに問題がないとすると他に問題があるので、その問題を見つけるのがいいですね。
アイアンで7番は良いけど、6番はダメという人がいます。アイアンですからスペックは揃っているので、これはアドレスの問題が多いですね。例としては『ボールが上がらない』→『ボールを上げたい』→『アッパー気味のスウィングに』ですね。
先日、フィッティングした女性でフェアウェイウッドの5番は上手く打てているのに、ドライバー、ユーティリティ、アイアンはアウトサイドインで上手く当たらないことが多かったです。この女性の場合ですが、フェアウェイウッドのアドレス時よりも、ユーティリティやアイアンのアドレスでボールとの距離が遠かったことが原因でした。ボール半個分だけ近づいてもらうとカット軌道も修正されボールが当たるようになりました。
クラブのライ角も大事ですが、ボールとの距離でも実際のインパクトライ角も変わります。ボールとの距離はボール半個分で変わることが多いです。
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